12-2

♪ある日~森の中~


S.A.「何か変な音聞こえない?」


こおろぎ「そういえば…」


♪クマさんに~出会った~


丼「うわぁ!」


S.A.「何よ!びっくりするじゃない」


丼「ヒグマが踊ってるでありんす」


S.A.「え~!?」


よく見ると時計台のある一角の片隅でラジカセの音に合わせて一匹のヒグマが踊っていた。


S.A.「何なの…あれは?」


こおろぎ「ヒグマが今日、誕生日だとか…何か祝い事でもあったとかでしょうか?」


雀「そんなけったいな事あるんかいな?」


丼「行ってみるでありんす」


S.A.「よしなさいよ!アンタは…」


灰かぶり「丼、気を付けて…」


ヒグマに近づく丼。


ヒグマの方は気付かない。


丼「こんにちは…でありんす」


ヒグマもさすがに丼に気付く。


ヒグマ「これは…気が付かずに申し訳ない。ところで、どちら様ですか?」


丼「丼でありんす。ヒグマさんはここで何してたのでありんすか?」


ヒグマ「ヒグマさんは止めて下さい。私の名前は森野と言います」


それを聞いて雀が言った。


雀「はぁ~、だから森のクマさんちゅーわけやな」


丼「森野さんですか?…で何か今日は嬉しいことでもあったんでありんすか?」


森野「まぁ…今日は私の34歳の誕生日なんです!」


S.A.は、それを聞いて呟いた。


S.A.「こおろぎ君の言った事が、まさか当たってるとは…」


丼「それは、おめでとうでありんす。あちきの仲間たちがあそこにいるんでありんすが、ここに呼んでもいいでありんすか?」


森野「あぁー、どうぞ、どうぞ…。こんなにたくさんの人が私の誕生日を祝って来て下さるとは…」

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