9-2
雀「おっ!そろそろアイツら落ちるんちゃうか!?」
丼「うわぁ~落ちるでありんす!」
S.A.「何?何でよ~」
灰かぶり「川に落ちますぅ」
丼、S.A.「うわぁ~」
ドブーーン
丼「助けて~でありんす」
S.A.「私が泳げなかったらどうするつもりだったのよ!」
その時、S.A.が流されそうな灰かぶりに気づく。
S.A.「今、助けに行くわ」
灰かぶり「……」
ザブーン
S.A.は、泳いで灰かぶりのもとへ。
近くに流れてきた木片に彼女を掴まらせると、岸の方へ引っ張り上げた。
S.A.「あぁ、良かった。大丈夫?」
S.A.は、灰かぶりを覗き込むようにして言った。
灰かぶり「は、はい!何とか大丈夫です」
S.A.「あのバカ、肝心な時に何してんのよ!」
S.A.が怒りながら丼の方を見ると、まだ溺れている。
丼「助けて~でありんす!」
その時、上から何かが降ってくる。
ドボーン、ドボーン。
こおろぎ「丼が居てくれて助かりました」
R「助かったのでR」
丼「あちきは、助かってないでありんす!」
雀「こおろぎ、R、お前ら丼を引っ張って来いや」
こおろぎ「はい!」
R「分かったでR」
サブザブ……
実は大して川は深くなく、丼の背丈より水位は低い。
こおろぎとRが、丼を引っ張って岸まで歩いてきた。
丼「助かったでありんす」
こおろぎ「どういたしまして」
R「……でR」
S.A.は、丼の居るところまで歩いていって言った。
S.A.「あんた、自分の心配よりシンデレラちゃんの心配しなくちゃダメじゃないの!」
丼「そうでありんした」
丼は、急いで灰かぶりの元へ走り寄った。
丼「ごめんでありんす」
灰かぶり「(首を横に振って)ううん、私は大丈夫だから。それより丼は大丈夫?」
丼「あちきなら大丈夫でありんす」
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