11-3

朝の東京湾。クイーンエリカベスⅡ世号が停泊している。


その甲板にゴルフクラブを担いだ鳥が一匹立っている。


そこへ、丼たちが降ってきた。


その鳥の目が光る。


丼「あっ、あれは鷲(イーグル)のグル!」


ゴルフクラブを構えるグル。


グル「チャー…」


グル「シュー…」


グル「メン!」


バシッ


グルのクラブが丼の尻を強打し、1人と2匹は再び空へ…。


その後、落ちてきたこおろぎ達も、グルに強打され、空の彼方へ…。


そこへ、少し遅れて雀が飛んできた。


雀「あいつら、どこ行きよった?」


しばらくして、下で光るグルの目に気づく。


雀「しもた。あんな奴がここにおるとは…。さては、どこぞに飛ばされてしもうたんかいな…?」


雀「丼!こおろぎ!聞こえたら返事せぇ!!」


下でグルの目が光る。


雀、それを無視して、その辺りを飛び回る。


そこへ、カモメのジョナ3が通りかかる。


雀「おぅ、ジョナ。いいとこにおった。お前も知ってるブタ猫たちがこの辺に飛んで来んかったか?」


ジョナ3「あ~。あいつらやったら、北の方へ飛んでったで~」


雀「さよか。あんがとな。」


雀は、ジョナ3と別れて北へ向かい、ジョナ3は自分のねぐらのある南へ向かった。


こっちを見ろ、という目でグルが下から睨んでいるが、誰も見ようとはしない。

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