9-4

ガラッ、と勢いよく戸を開ける雀。


親爺「おっ、珍しいな雀!友達かい?」


と雀雀荘の親爺が雀に言った。


雀「おぅ!」


おそるおそる中に入るS.A.。


S.A.「こんにちは…(中を見るとそこは大きな銭湯だった)」


雀「なっ!雀荘ちゃうやろ!!」


S.A.「う、うん…」


雀「一緒でええか?」


S.A.「ええわけないやろ!」

と言って雀のアゴを思い切り殴った。


雀「ほな、そちらの入り口からどうぞ…あぁ痛た…」


S.A.「シンデレラちゃん、一緒に行きましょ」


灰かぶり「はいっ」


丼「あっ、あちきも一緒に…」と女湯に入ろうとする丼。


雀「おめぇは、こっちだろ!」と、丼を殴りつけ、男湯に引っ張って来る。


丼「痛いでありんす!今日の雀は、怖いでありんす!!」


R「…でR」


こおろぎ「…ですね」


一時間ほど経った後。


雀「そっちはもう出たかいな?」


S.A.「もう、とっくに出たわよ」


雀「ほら、早よせんか、丼。お前のせいで遅くなってしもたやないか」


丼「待って、でありんす」


こおろぎとRはすでに浴室から出てソファーに座っている。


雀「置いてくぞ、もぅ…」


丼「待ってぇ…でありんす」


ザバーン


急いでお湯を頭からかぶる丼。


丼「熱っ!でありんす…」


ジャー


頭に水をかける、丼。


雀「もう、みんな行くぞ!アイツは置いて行こ」


丼「ま、待って~でありんす」


ドテッ


丼、慌てて浴室から出ようとして、転(こ)ける。


丼「待ってでありんす」


目が、泣きそうな丼。


灰かぶり「私は待っています」


外で待つ灰かぶり。


丼「ありがとうでありんす…」


しばらくして、全員で雀雀荘を後にした。

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