妖精令嬢と識欲魔人

伯爵家の令嬢、グリューネ・シェーンヴァルト――通称『妖精令嬢』。
身体から植物が生えてくる特異体質を持つ彼女は、周囲から腫れもの扱いを受けて生きてきた。
そんな彼女に、結婚の話が舞い込んでくる。
相手は女にも結婚にもまるで興味の無い『識欲魔人』、魔法使いにして研究者、フレデリック・ロバーツ。

「確かに俺は君に女性としての魅力を感じて結婚を申し込んだわけじゃない。だが決めた以上は、可能な限り君に不自由はさせないと約束する。だから、俺と結婚してくれないか」

どうせ行き場のないこの身。半ばやけになって結婚を受け入れたグリューネ。
恋に恋する乙女と、全く恋には興味のない朴念仁の愉快な(？)結婚生活が幕を上げる！