第20話 等価交換市場
その夜は4人でご飯を食べることになった。 メロンとアンコはパーティーみたいだねと、はしゃいでいた。
いつの間にこんなにも打ち解けることができるのか。男の俺には理解できなかった。
その間に俺とオータムは
国民は、等価交換市場を利用して、生活をする。国が出しているといっても、国民の労働区が作ったものが並んでいるだけだ。
俺たちは庭で
この世界ではある年齢を超えると労働区、保安区、中央区の中から国に対して、希望を出して仕事に
労働区は農家として米を
保安区は警察や保安隊として従事する区。
中央区は国直属で従事する区。
ここの中央区には希望者は多いがほとんど大学を卒業した者しか入れないと言われている。
その為、ほとんどの人が労働区に属しており、この中で等価交換所は中央区の仕事に属する。交換所では肉、野菜、魚と様々な食材が並んでいた。Game世界では国民が勝手に経営していたみたいだが、3001年の現在では国がその行為を禁じている。
配給として、米は国から限られた量を、支給される。 他には自分の田んぼや畑を作るように指示されて、その部分では自由に栽培して自分のものにしてもいい。
昔に比べたら随分と貧しい暮らしとなっていると聞く。
配給は週に1回、等価交換市場にくれば米と野菜を国が支給してくれる。量はその週によって変わってくる。多い時は、男がお腹いっぱいになるほどの量だが、少ない時は子供でも足りないほどだ。
その他には、この等価交換所の近くで博打をしていた集団がいたと聞いたが、違反行為を行ったと判断され、心臓発作で死んでしまった。
オータムは慣れた様子で交換所に座っている人にコーヒー豆を渡して、メロンから頼まれた食材を調達し、家に帰ることにした。
この等価交換市場に限らず、人が多く集まるところにはそこまでいるのかと思うくらいに照明があちらこちらにあった。
国はどこに力を入れているんだとみんなも笑いながら、話すくらいだ。俺は暗いよりは良いのではないかと考えていた。
「アンコ良い子そうでよかったね」
「そうだな。大学出身ってことは良い家の子だったんだろうぜ」
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