第29話 マーヒー②
アンコが
「まずいぞ!」
オータムがなにかを
間違いなく、これから騒ぎが起きるだろうと。アンコがきっかけで。メロンに怒られた体の大きな男が
そいつは怒ったメロンに対してではなく、俺に突進してきた。
そいつが一直線に俺の間合いに入ってきて、右足が地面に着いた瞬間。
俺はかわしながら、強烈な右の拳を相手のあごに放った。利き手、利き足が右の場合、相手は右足を踏み込んだ時に、拳を入れれば、左足でバランスをとれず、崩れる。
今までの喧嘩で経験していた。バランスを崩した男はそのまま直進方向にあった店まで吹っ飛んでいった。その店は野菜を置いており、激しい
「よし! これでいいだろう」と思い、後ろを振り返ると、オータムが2人を連れて遠くまで逃げていた。
周りの奴らはそいつを心配して「大丈夫か?」と声をかけていた。
その
「こんなことになるんだったら、集合場所をきめときゃよかったぜ」
携帯もメロンに
「え、フィドロ!」
「お前たち遅かったな? どこか観光していたのか」
フィドロがお前たちと言ったので、後ろを振り返ったら、オータムたちがいた。
「……まあね。駆け足で観光していたよ」
この町につく道中で道に迷ったこと、途中で絡まれて時間を使ったことによりおおよそ予定より倍近く時間がかかったことは伏せておいた。
「来いよ!
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