第35話 ミラはエッチなメイドちゃん

「堕天使とは、また珍しい者が転生していたのだな?いや、翼があるという事は転生では無いのか?」


「どうなんだリナ。何か思い出したか?」


「うん、ばっちり思い出したよ。僕は大神のじじいに記憶をいじられて、姿も替えられた状態で人間界に落とされたみたいだよ。で、僕はエルクの物だったみたいだよ、天使だった頃も」


「どういう事だ?」


「えっとね、取り合えず説明するから聞いててね」


そう言ってリナは説明を始めた。

1.リナは元天使で、神界で担当している神と共に悪い事をして堕天使とされた。

2.担当していた神が全知の神で、つまりは転生前のエルクだった。

3.悪い事に関しては多すぎるのと言いたくないのでノーコメント。


「まあ、ざっとこんな感じだね。ちなみにエルクは2回転生しているから、その辺の事もあって記憶は曖昧なのかな?僕は天使だった頃の事もばっちり思い出したよ」


「エルクはいったい、どんな事をやって神をクビになったんでしょうね?」


「んーそれを言うのは、今のエルクを見る限りさすがに可愛そうだからノーコメントで宜しくね。エルクは聞きたければ教えてあげるよ」


「いや、昔の事は結構だ。俺は今を楽しく生きていきたいからな」


「うん、それが良いと思うよ。さすがにあの頃のエルクは無いからさ」


そう言って大きくなったリナが笑っていた。


「それでリナ、神界への行き方はわかったか?」


「そうだね、神界に直接行くのは不可能かな。神か天使がゲートを開かないといけないから。僕は堕天使になった時点で、そのゲートは開けなくなってるし。神界に行くには人間界の上空、天界に行って女神にゲートを使わせるぐらいかな。天界は上空にあるだけで、特に異次元って訳でもないから、空さえ飛べれば行けるよ」


「それなら、俺とミラの力で問題なく行けそうだな」


「やっぱり私もいくんですか…。女神に喧嘩売るとか、本気ですか?」


「いや、喧嘩を売りに行くわけじゃないぞ。絶対服従させに行くだけだからな」


「さっきから聞いてましたけど、どうやって服従させるんですか?聖女様の力では魔なる者の支配ですので、女神には通用しませんよね?」


「それは俺の力だな。うーん、そうだな。ミラ、手を出してもらっていいか?」


「はい、かまいませんけど」


そう言うとミラは、俺の前に手を差し出してきた。

俺はその手を取り紙を当て『契約』と唱える。


「エルク様、何ですかこの紋章は?」


「さすがにさっきの魔王にやった事と同じは可哀そうだし…」


「ミラさんは可哀そうで、私はどうでも良かったと?」


マロンが物凄く良い笑顔で近づいて来た。

うん、物凄い満面の笑みだね。怖いよ。


「いや、違うぞ。あの時はあんな風になるなんて思っても無かったんだ。ほんとに悪かったと思ってるぞ。マロンがもら…」


「聖水ですけど何か?」


「はい、ごめんなさい…」


ミラは、俺とマロンのやり取りを見ながらきょとんとしていた。


「ああ、待たせて悪いなミラ。そうだな、今からミラは俺のメイドだ。今考えられる内容で奉仕してみてくれ」


「エルク様、何を言っているのですか?」


疑問を口にしながらも、ミラは俺の元に歩みより、片膝をついてこうべを垂らしていた。


「エルク様、失礼致します(あれ?私何いってるの?)」


そう言うとミラは、頭を上げて俺のズボンとパンツに手をかけ、一気にずり下ろした。

そんな姿を見て、マロンはフリーズ、レンゲは真っ赤になって目を隠し、リナはニヤニヤしている。


「ミラ、ストップ。いきなり何をしてるんだ?」


俺は慌ててパンツとズボンを上げてミラに言う。


「いえ、エルク様が奉仕をしろと言われましたので、メイドの奉仕となれば下のお世話以外はありませんので(私はいったい何言ってるの?それにしてもエルク様の逞しかったな…いつか私と一緒に…って、何考えてるの私は!?)」


「いや、メイドの奉仕なら他にも色々あるだろ。とりあえず『契約解除』」


「…エルク様、責任取ってくださいね…」


ミラは顔を真っ赤にし、頬を膨らませ口を尖らせて怒っている。


「まあ、こんな感じで俺は誰でも服従させれるんだ。それとミラ、すまんな」


俺はそう言ってミラの頭を撫でるのだった。

うん、落ちたなこの子。わかりやすい。

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