第14話 次の目的

レンゲの腕力が2000も超えた所で、俺たちはセイレーンに着いた。

例の如く国王に謁見し、マロンに対しての部屋を貸して貰った。

野営の間もそうだが、俺たち三人は川の字になって寝ている。

真ん中をレンゲにし、レンゲが俺とマロンの手を繋ぎながら寝ている。

だから、セイレーンでも同じように寝る予定だ。


今回もギルドには寄っていく。

レベルが80無いとAランク冒険者になれないのは前回わかった事なので、俺とレンゲのランクは更新しない。

依頼の受注はマロン名義でするから、俺とレンゲのランクが低くても特に問題は無い。

更新も面倒なので、レベル80を2人が超えてから、まとめて行う予定だ。


「さてと、とりあえず飯にでもするか。何か食べたいもんでもあるか?」


「そうですねー肉!!厚切りのステーキとか食べたいですね」


「私はパフェ食べてみたいけど、ダメかなエルクお兄ちゃん?」


「マロンはなんで、そんなに肉食系なんだろうな。レンゲ、勿論いいぞ。じゃあカジュレスにでも行くか」


飲食店は主に多いのが、高級なレストラン(ハイランクレストラン)、安価なレストラン(カジュアルレストラン)、アルコールがメインの店(酒場)、軽食の店(カフェテリア)などだ。


「いいですね、カジュレスなら色々なものがありますもんね」


「さてと、じゃあどの店にしようか?」


「あのお店なんてどうでしょう?」


「ああ、いいんじゃないか。じゃあ、そこの店に入るか」


俺たちは、見た目がオシャレなカジュレスに入る事にした。

マロンは言っていた通り厚切りステーキを1kgと特盛ガーリックライス。

うん、ちょっと多すぎないかい?

レンゲはサンドイッチとサラダと巨大パフェ。

パフェ、写真じゃわかりにくいけど1mって書いてあるけど…。

俺はパスタとスープとパンを頼んだ。


「「「いただきまーす」」」


運ばれてきた料理を食べ始めるが、マロンの前に置かれた料理は、どう見ても一人前じゃない。

少なく見積もっても五人前はあるだろう。

レンゲの頼んだ巨大パフェに関しては約十人前って書いてあったぞ。

本当によく食べるな、二人とも…。


「さてと、マロンにレンゲ、食べながらで良いから聞いていてくれ」


「「モグモグ」」コクッ


二人は、口に食べ物を含みながら頷く。


「セイレーンに来たことだし、これから魔森に行こうと思うんだ。そこに行けば一日あればレベル99に出来ると思うぞ」


「???何ですか魔森って?そんなの聞いたことありませんよ?」


「魔族が統治する森で、モンスターは全てSランクだ。通常、人間の知りえない情報だが、セイレーンの周辺に存在したはずだ」


「人間に知りえないって、何でエルクは知っているのです?」


「あーそうだな、マロンにも話してはいなかったな。俺は転生者なんだ。これまでに二回転生し、それまでの記憶は曖昧だが残っているのもある。で、今の前が神界で全知の神をしていた」


「神から紙って…」


「マロンさん、それは少し気にしてるから言わないでくれるかな?でその頃の記憶でこの国周辺にあることを思い出したんだ。レベルを99にしておく分には損な事もないし、サクッと俺とレンゲのレベルを99にしようと思ってな」


「まあ、バフがあればSランクも全く問題ないと思うので良いですが、レンゲちゃんはまだギリギリなので私がフォローもしますよ」


「ああ、それはマロンに任せるよ。俺は一人でも問題ないから、一旦二手に分かれて夜に集合する形でレベルを上げようと思うんだ」


「そうですね、レベル99にすればAランクにもなれますし、そうしますか」


「レンゲもそれで問題ないか?」


「うん、大丈夫。私強くなる」


「じゃあ、記憶を手繰り寄せて今日中には魔森の事を思い出すから、明日か明後日にはレベルを上げるぞ」


「うん、頑張る」

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