第15話 レベル99パーティーの誕生

「さてと、魔森だがセイレーンの更に西にある森に入り口があるみたいだ。その入り口が異界に通じていて、そこが魔森になっているみたいだ」


「その入り口は、すぐに見つかるもんなんですか?」


「ああ、場所の記憶は何とか思い出せたから問題ないぞ。おそらく今日中にはレベル99になれるが、一応野営の準備もしていこうな」


「「はい」」


俺たちは野営の準備をし、西の森へ向かった。

道中はC~Bランクモンスターばかりだったので、マロンがバフを使って切りまくっていた。

魔森の入り口である洞窟に着くころには鮮血の聖女となっていた。


「あれですね、私の服はいっそ真っ赤にした方がいいですかね」


マロンはウフフと笑いながら着替えていた。


「さてと、この洞窟から異界にいけるようだ。レンゲ、今から行くけど大丈夫か?」


「うん、私強くなって戻ってくるね」


「ああ。じゃあ今日の夜にはこの洞窟の前に集合って事で、レベルを上げに行こうか」


「「はい!」」


洞窟を超えると、そこには今までの森とは比べ物にならないプレッシャーの森が出現した。

空を見上げれば、何匹もの魔龍が飛んでいた。

人間界では厄災なんて言われていたが、ここではただのモンスターの一匹のようだ。


「さてと、サクッとモンスターを倒してレベルを上げるか」


念のために、俺もレンゲもマロンも常時バフ効果の札を発動している。

Sランクモンスターの不意打ちとか、まあ大丈夫だとは思うが万が一があっても駄目だからな。

歩く事5分、俺の目の前に一匹のスライムが現れた。

サイズは通常のスライムと同じぐらいで、とてもSランクモンスターには見えないが、色が七色だ。

資料で見たことはあるが、ゴッドスライムでまぎれもなくSランクモンスターだ。

スライムなのに全属性の魔法が使え、ステータスもすべて5000以上と普通に遭遇したら一発アウトなモンスターだ。


「さてと、いきなりこの森でも上級のモンスターとの対峙か。まあステータス的に全く問題ないからサクッといくか」


俺は剣を構え、一瞬でゴッドスライムの後ろに回り切りつけた。

ゴッドスライムは真っ二つに両断され消滅していった。


「よし、Sランクモンスターでも地上にさえいれば、特に問題ないな」


空に沢山魔龍はいるが、当然攻撃手段も無いので放置だ。

その辺を歩いていてもSランクモンスターはすぐに遭遇するので、特に問題も無い。

その後も順調にSランクモンスターを討伐し、気づけば夕方になっていた。

俺のレベルはすでに99になっていたので、少し早いが元の世界に戻る。

洞窟の前でしばらく待っていると、マロンとレンゲも戻って来た。


「あっ、早いですねエルク」


「ああ、思ったよりもモンスターとの遭遇率が良くてな。順調にレベルが上がったぞ」


「レンゲちゃんも順調に上がって、さっきレベル99になりましたよ」


「じゃあ確認だな」


「「ステータスオープン」」


==============


名前:エルク

Lv:99

職業:紙

HP:4800/200(20000)

MP:4800/200(20000)

腕力:200(20000)

魔力:200(20000)

防御:200(20000)

俊敏:200(20000)

(バフ補正値)


ユニークスキル:紙使い

Lv1:紙召喚-MP1-紙を召喚する

Lv2:念写-紙に思い描いた物を書く

Lv3:発動式能力上昇札-全ステータス10倍-30分

Lv4:能力上昇札-全ステータス100倍-職業「紙」限定

Lv5:回復魔法札-各種回復魔法を使える札の生成

Lv6:念話札-所持者同士で念話-距離制限無し

Lv7:転移札-1度行った場所に転移

Lv8:異空間札-異空間を作る

Lv9:飛行札-飛行魔法を使える札の生成

Lv10:契約札-各種契約書の作成と強制行使


==============


==============

名前:レンゲ

Lv:99

職業:拳聖

HP:800/8525

MP:0/0

腕力:18643

魔力:0

防御:7222

俊敏:9523


スキル:剛腕-生まれながらに怪力

スキル:貫通ダメージ-防御力無視

スキル:超視力-各種視力の強化

スキル:超感覚-第六感の強化

スキル:超吸収-一度見た動きを完全コピー

スキル:覇王の威嚇-デバフ効果-効果変動性


==============


「「「おおー」」」


これで俺たち三人は晴れて全員レベル99になった。


「レンゲの腕力、100倍のバフ付きの俺と大差が無いな。それに、スキルも色々と増えているな」


「うん、超視力が単純な視力や動体視力や視覚情報の処理の向上とかで、超感覚が第六感の向上、超吸収は一度見た動きを完璧にコピー出来るみたい。覇王の威嚇は自分の腕力より腕力が低い相手を威嚇してデバフ効果を与えるみたい。デバフ割合は差分で決まるみたいだけど、このスキルは詳細が載ってない」


「どの程度の割合でデバフがかかるんだろうな?一回マロンに威嚇してみてくれないか?マロンも大丈夫か?」


「ええ、かまいませんよ。レンゲちゃんスキル使ってみてくださいね」


「うん、じゃあ行くね。『覇王の威嚇』」


そう言って、レンゲがマロンの目を見ながらスキルを発動する。


「ひゃん!」ジョロジョロ…


「「あっ」」


「ひっぐ、うぅぅ…、ステータスオープン…」


==============


名前:マロン

Lv:99

職業:聖女

HP:2211/2211

MP:9253/9253

腕力:523(1)

魔力:13568(8493)

防御:3526(1)

俊敏:1953(1)

(デバフ補正値)


スキル:聖魔法

スキル:慈愛

スキル:加護

スキル:浄化

スキル:回復魔法

スキル:蘇生魔法

スキル:全魔耐性


==============


「ぐすんっ、着替えてきます…」


「「はい、ごめんなさい…」」

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