case3-2 看護師・深山環希


あれ以来、香澄さんは曇った笑顔なんて見せなくて、楽しそうにご飯を完食してくれた。帰らずに居座ってやろうかと一瞬考えてみたけど、そんな度胸もない俺は、ご飯を食べたあとしばらくしておとなしく家に帰った。



あれは何だったんだろう。



考えないこともなかったけど、家に行ったことで香澄さんとの距離はグッと縮まったように感じた。前よりメッセージのやり取りも多かったし、内容だって踏み込んだことを話している気がする。



すごく幸せだったけど、たぶんこのままでいても相沢の言う通りこれ以上の関係にはなれないんだろう。その前に深山さんとのことをどうにかしなくてはいけないってことは分かってはいるんだけど、どうすることも出来ないまま、ただ毎日時間を浪費していた。




~♪



そんなある日、俺の鳴らないスマホを鳴らしたのは潤奈だった。こいつと話すのもあれ以来だなと思いつつ、今度は前みたいに緊張することもなく電話を取った。



「侑さんさ~、土曜暇?」

「は?」



電話にこたえるや否や、挨拶もせず潤奈は言った。

お兄ちゃんとしてちゃんと礼儀も教えなくてはと思いながら、「なんで?」と聞いた。



「引っ越すんだよね。

手伝ってくんない?」

「業者に頼めよ。」

「そうなんだけどさ。

その後の片付けとかもあるし、

男手あった方がいいじゃん?」



悪びれることもなく、潤奈は言った。なんだよこいつめちゃくちゃ元気じゃんとあきれてため息をもう一回つくと、潤奈は「ダメ?」と言った。



「まあ、いいけど。」

「やった!

さすが侑さん!」



潤奈に都合のいい男だと思われている気がする。

わかってながらも断れない自分はやっぱり都合のいい男なんだろうけど、これだってきっと俺のいいところだと自分に言い聞かせて、場所と時間をすんなり伝えてきた潤奈の電話を切った。





「侑さん、こっち!」

「おう。」



潤奈の新しいマンションは、あのマンションの割と近くだった。こないだまで通ってたのにしばらく行かないと懐かしいなと思いつつ潤奈の方に向かうと、潤奈は最高の笑顔で「ありがとう」と言った。



「近いのな。」

「あ、うん。

カフェの仕事は続けることにしたから。」



なるほどなと納得して、そのマンションを見上げた。

そのマンションは最近建ったわけでもなさそうだしキレイと言い切れないけど、扉はオートロックだったし、作りもしっかりしていそうだった。


女の子の一人暮らしにもここなら安心かと、本気でお兄ちゃんみたいなことを考えた。



「あのね。」

「うん。」

「カフェで、

厨房も立つことになったの。」



潤奈は少し嬉しそうにそう言った。

あれから1か月も経ってないのに、潤奈はしっかりと前に進み始めている。本当に強いやつだなと心の底から安心して、「そっか」と答えた。



「また来てね。

今度は私の料理食べに。」

「うん。

近いうちに行くわ。」



俺たちは目を見合わせて笑った。相沢に言われて、香澄さんのために始めたこのプログラムだけど、少しでも誰かのためになったのかもしれないと思ったら、すごく嬉しくなった。



「あ、来た来た。」



その時、遠くから引っ越し業者の車が来るのが見えた。車が到着すると潤奈は挨拶をすませて、その人たちを部屋へと誘導した。



潤奈の荷物は、思ったより少なかった。

聞いてみれば狭い部屋に引っ越すからと飼われていたおじさんに全部返したらしく、いらないものは処分してきたらしい。


引っ越し業者は潤奈の荷物をテキパキと部屋の中に入れたり設置したりして、すぐに引き上げてしまった。設置まで完璧に終わった部屋を見渡して、しみじみ思った。



「俺、いる?」

「いるに決まってんじゃん!

見てよこの段ボールの山!

一人でやれっていうの?」



「普通はそうだけどな」と文句をいいつつ、俺は潤奈に言われるがままに荷物を開封していった。俺が指定された段ボールには食器やら調理器具やらが入っていて、それを潤奈の指示に従って淡々としまっていった。



「別に男手じゃなくてもいいんじゃ…。」

「私友達いないんだもん。」

「わかる。」


「なによ」と怒ってはいたけど、それ以上反論はされなかった。普通友達にも手伝ってもらわないけどなと心では思っていたけど、俺は従順に作業を進めていった。

そうこうしている間に、最初に言われたものを全てしまい終わった。本質からしっかり社会人になってしまっている俺は、指示をもらう前にまだ片付けていない段ボールを探すことにした。



「次何したらいい?

これは?」



近くにあった段ボールを指さして言った。

すると潤奈はそれを見てクスクスと笑って、「それ下着だけど」と言った。



「あ、ごめん。」

「見たかったら開けていいよ。」



潤奈のセリフを聞いて、謝ったのを一瞬で後悔した。

俺は横目で潤奈をにらみつつ、結局次の指示をもらって、テキパキと二人で片づけをしているうちに数時間で部屋が片付いた。



「ありがと~~!

本当に助かった。」

「うん。」



そんな礼儀正しいこと言えるんだと感心しながら、部屋を見渡した。前と違って一人暮らしらしい広さの部屋だったけど、前の部屋よりなんだか暖かく感じられた。



「狭い部屋も、悪くないね。」



部屋を見渡す俺を見て、潤奈は言った。

嘘のない笑顔でそういう潤奈はもう本当に大丈夫になったんだろうなって安心して、俺は帰る支度を始めた。



「ご飯食べてけばいいのに。」

「いい。」



ご飯くらい食べればいいのかもしれないけど、心機一転引っ越しをしたこの部屋で最初に二人っきりでご飯を食べる男は、俺じゃない方がいい気がした。潤奈は何回か俺を引きとめたけど、もう観念したのか呆れた顔で「今度店でコーヒーサービスするよ」と言った。



「じゃあな。」

「は~い。」


潤奈の部屋を出ると、ちょうど隣の住民さんが帰ってきたところみたいだった。反射的に小さく礼をして顔をあげると、そこには見たことのある顔があった。



「あ…。」



俺の声に反応して、あちらも小さく礼をしていた顔をあげた。目が合ってもその人は一瞬俺が誰か分からなかったみたいだけど、脳内検索で俺を探し当ててくれたみたいで、「あっ」と言ってもう一回頭を下げてくれた。



「こん、にちは。」

「こんにちは。」



こんな偶然、あるんだろうか。

いやもしかして、委員会が準備した"偶然"なんだろうか。


あろうことか潤奈が引っ越した先の隣の家の住民は深山さんだった。深山さんも俺の顔を見てあの時のヤツだってことは、理解してくれたみたいだった。



「引っ越し、してきて。」

「そうなんですね。」

「あ、でも俺じゃなくてこいつが。」



俺は部屋に入ろうとしていた潤奈を引っ張り出して、無理矢理礼をさせた。それを見て深山さんはすごく穏やかな顔で笑って、「よろしくお願いします」と言った。



「彼女さん、ですか?」

「いえ。妹分です。」



はっきり否定すると、深山さんは「そうなんですね」と言った後、またにっこり笑ってくれた。そして「それでは」と言って部屋に入ろうとしたんだけど、今度は潤奈が「あの!」と話しかけた。



「この近くにいいお店があるんです。」



「ちょっと待ってくださいね」と言って、潤奈は部屋に何かを取りに行った。あのカフェのパンフレットか何かなんだろうけど、その営業上手な姿に少し感心した。



潤奈を待っている間チラッと深山さんの手元に目線を映した。

深山さんの腕にはビニール袋がかかっていて、その中には電球が入っているのが透けて見えた。



「あの。」



普段なら絶対そんなことは言わないだろうけど、俺の頭にはしっかりプログラムのことが浮かんでいた。前まで忘れてしまっていることも多かったのに、ずいぶん染まってしまったな。


それがいい事なのか悪い事なのかはよくわからなかったけど、あまり時間を空けると深山さんも不審に思うと思って、その電球を指さした。



「それ、変えましょうか?」



深山さんの格好はラフな格好をしていて、そのビニール袋には電球しか入っていなかった。


と、いう事から推測すると、多分電球が急に切れたんだろうと、探偵みたいに考えた。

そしてこのマンションは一人暮らし用だろうし、たぶん深山さんも一人暮らしだろうと決めつけると、きっと変えるのには苦労するだろうというのは予測できた。



そう思って提案をすると、深山さんは焦った顔をして「いえいえ、そんな」と言った。



なんだ、ダメか。



少しでも恩を売っておけば、今後会える機会も出来るかもしれない。

でも一度断られたことを「いや、やりますよ」と念押しする勇気がなくて、「そうですか」と言いかけた。



「使えますよ、この人。」



その時タイミングよく奥から出てきた潤奈が、にっこり笑って言った。そして持ってきた小さなチラシみたいなものを深山さんに手渡して、「割引券ついてます」と営業をかけた。



「ありがとう。」



どっちに対するありがとうか分からなくて、俺は困惑した。

すると深山さんはすごく遠慮がちな顔をして、「ほんとにいいの?」と聞いてくれた。



「もちろん。」


胸に手を当てて自信満々に言うと、潤奈は「たいしたことしないのに偉そうだね」と言った。確かに電球を変えるくらい大したことないんだろうけど、少しでも深山さんの警戒心を解きたいと思ってやっていることを理解してほしい。


そう思って潤奈をにらむと、深山さんの笑う声が聞こえた。


「すみません。

じゃあ、どうぞ。」


深山さんはとても穏やかに笑って、家に招き入れてくれた。

もしかして潤奈の一言で警戒心がとけたのかもしれない。さっきはにらんだけど、男の俺が一人でいて「電球変えましょうか」なんて言ったら怖かっただろうなと思って、今度はさっきと反対に潤奈に感謝した。



「私玄関で見守ってます。」

「なんでだよ。」

「男が一人で部屋に入るの、

怖いかもしれないじゃん。」



そう言われて「確かに」と納得した俺は、「無神経にすみません」と謝った。すると深山さんは「そんなことない」と、両手を振って慌てて言った。



「ありがたいです。

どうやって変えようかと思ってたから。」



深山さんはそう言いながら、「風呂場なんですけど」と言った。俺は内心ドキドキしながら風呂場に入って、電気の方を見上げた。



「これ、つかっていいすか。」

「もちろん。」



背伸びして届かないこともなさそうだったけど、俺は風呂場にあった小さな椅子を使って電球を変えた。当たり前だけど一瞬で終わる作業だったけど、深山さんは本当にありがたそうに、何度も「ありがとう」と言ってくれた。



「何かお礼させて。」

「いや、まじでいいっすよ。

通りがかっただけなんで。」



何度もお礼がしたいという深山さんの提案を、俺は断った。

プログラムのためにはお礼を受けた方がいいんだと思う。でもそんなよこしまな気持ちで人の感謝の気持ちを受け取ったら、献血で積んだ徳なんて一瞬で吹き飛んでしまいそうだと考えた。



「じゃ、お二人でカフェにどうぞ。」

「は?」



その時、営業上手な潤奈が、譲り合いをする俺たちに言った。


「あ、そうですね。

そうしましょう。」


すると「いい提案だ」と言わんばかりの表情で深山さんが笑ったから、もう断れないと思った。


今日はとことんナイスアシストだな、潤奈。と心の中でほめてやった。





そしてカフェに行く日を相談することを口実に、あっさりと深山さんの連絡先をゲットした。

だからと言って軽々しく連絡できる関係ではまだないから、軽くランチの約束だけ決めて、その日が来るのを待つしかなかった。



予定を合わせようとしたけど、深山さんも仕事が忙しいみたいで、なかなか決まらなかった。あまり時間が空いてしまっても悪いと深山さんが言ったから、俺の仕事の合間にカフェで待ち合わせをして、昼ご飯を食べることになった。



「ちょっと遅れたな…。」



カフェに行く日。

うまいことアポが入ってくれたからよかったと思ったけど、思ったよりアポが長引いたせいで待ち合わせ時間に少し遅れてしまった。小走りでカフェまで向かうと、深山さんがカフェの入り口あたりにおいてあるメニューを見ている後姿が目に入った。



「やっべ。」



走る足を少し早めて、深山さんの方に向かった。大声で「深山さ~ん」なんて呼べる関係でもないから、ある程度のところで走るのをやめて、ゆっくりと深山さんに近づいた。

思えば10個も上の女性と二人でご飯なんて、そうそうある機会ではない。仕事をしていてあまり考えていなかったけど、それに気が付いた途端、心臓がドキドキと緊張しはじめた。



「深山さん。」

「きゃっ!」



恐る恐る声をかけたはずなのに、深山さんは過剰に反応してこちらを振り返った。


驚かせないつもりが裏目に出てしまった。

申し訳なくなった俺が慌てて「すみません」というと、深山さんは「ボーっとしてました、ごめんなさい」と謝ってくれた。


「すみません、待ちましたよね。」

「大丈夫大丈夫。

今日私はおやすみだから。」



遅れたことにたいしてもう一回ごめんなさいを言うと、深山さんは大人な対応をしてくれた。それでも念のためもう一度「ごめんなさい」と謝って、俺はいつも通りカフェのドアを開けた。


「いらっしゃいませ。

2名様でしょうか。」

「はい。」


出迎えてくれた店員は、潤奈じゃなかった。

厨房に入るってゆってたんだから当たり前なんだろうけど、潤奈をみれば緊張が少しマシになるかなと思っていた自分がいたことに、そこでようやく気が付いた。



気持ちを取り戻して入口の横から見える厨房を少し覗くと、潤奈がフライパンを持っている姿が見えた。



やってるやってる。



今日は潤奈が作ってくれたものが食べれそうだと嬉しくなって、店員に促されるままの席に着いた。



「なんか、嬉しそうだね。」

「え?」



席に着いた俺を見て、深山さんは穏やかな表情で言った。

女は怖いって散々思ってきたけど、大人の女性が一番怖い。そう思いつつ俺は「そんなこともないんですけど」と答えた。



「アイツ悩んでた時期もあったんで、

良かったなと思って。」

「ほんとにただの妹分なの?」



こんなことを言ったら、確かに好きだと勘違いされてもしょうがない。

俺は深山さんの問いに食い気味でうなずいて、「ほんとです」と答えた。



「好きな人は、別にいるんで。」



あったばかりの人に、こんなことを言っている自分に驚いた。

一気に気恥ずかしくなって深山さんを見ると、深山さんは「ふふふ」と笑って「いいね」と言った。



「佐々木君は、27、だっけ?」

「あ、そうっす。」



そういえば、あの時、生年月日まで伝えていたっけ。

それにしても覚えてるってすごいなと思っていると、深山さんは「あの時」と付け足した。



「あの時、

久しぶりに注射褒めてもらって

なんか嬉しくて覚えてたの。」

「あ、そうだったんですか。」



「ほんといたくなかったすよ」というと、深山さんは本当にうれしそうな顔をして「ありがとう」と言った。



「あのさ。」

「ん?」

「侑君って、呼んでいい?」



突然の提案過ぎて驚いたけど、断る理由もなかったから「もちろん」と言った。すると多分よっぽど俺が変な顔をしていたからか、深山さんは少し困ったように笑った。



「ちょっと佐々木には色々あって…。」



おかしな日本語だったけど、それ以上踏み込めない顔をされたから、俺は"何があったのか"という疑問を飲み込んだ。そうしているうちにメニューが運ばれてきたから俺は深山さんに言われた通り好きなものを頼んで、深山さんも美味しそうなパスタを注文していた。



「ほんとにいいお店だね。」



まだご飯も食べる前に、深山さんは言った。

自分の好きな店を気に入ってくれることが嬉しくなって、俺は自分の店みたいに「でしょ?」と言った。



「私も実は引っ越してそんなにたってなくて、

だから教えてもらえてうれしかった。」

「よかったです。」



俺が教えたわけでもないけど、そう答えた。

すると深山さんは「他にもあったら教えてね」と言って、にっこり笑った。



「お待たせいたしました。」



それからしばらく仕事の話とかお互いの話とかをしていると、注文した料理が運ばれてきた。お互い「いただきます」と言って料理を口に運ぶと、なんだか懐かしい味がする気がした。



「美味しいね。」

「はい、とても。」



美味しいものを食べているときの女性の顔が、一番かわいいと思う。マスクを取ってもやっぱり30代前半にしか見えない深山さんは、何度も美味しいと言いながら、細い体でどんどんご飯を食べ進めた。



「えらいよね、若いのに献血って。」



ご飯を食べ終わって食後のコーヒーを飲んでいると、深山さんが言った。まさか自分に出会うために俺が献血に行ったなんて知ったら心底引かれるだろうなと思いつつ、「そんなことないですよ」と答えた。



「深山さんは長いんですか?

看護師さん。」

「うん、一瞬ブランクはあったけど、

大学出てからずっとだからね。」



"ブランク"の部分は気になったけど、何があったのか聞く勇気は俺にはまだなかった。次何を聞けば少しでも進展させられるかなと考えながらさりげなく深山さんの方をみると、コーヒーを飲んでいる左手の薬指の一部が、少しへこんでいるように見えた。



結婚指輪の、跡…?



それはちょうど、指輪の跡みたいに見えた。

今深山さんは多分一人暮らしだし、結婚はしていないと思う。でもそこに跡があるってことは、前、結婚してた…?



跡が消えていないってことは、最近までしてたってことだよなと、俺の中の探偵が言った。


だったら猶更深いことまで聞けないじゃんと思うと、それ以上会話を弾ませることが出来なくなった。



「えっと、

尊敬します。

看護師さんって。」



でも聞いておいて何も言わないのも失礼だと思って、なんとかそう言って会話を持たせた。すると深山さんはそれを聞いて、「ありがとう」と素直に言ってくれた。



「でも大したことないよ、私は。」

「そんなことないっすよ。

だって注射いたくないし。」



実体験をした俺が言うんだから間違いなくそうだと自信をもって言うと、深山さんはまたにっこり笑って「ありがとう」と言った。大人の女性にこんなことを言うのは失礼かもしれないけど、素直に可愛いなと思った。




「ごちそうさまでした。」

「ううん、こちらこそありがとう。

楽しかった。」



少しくらい払おうと思っていたのに、深山さんは男前に会計を終わらせてくれていた。今日何かアクションを起こさないと本当に全部終わってしまうとわかっていたけど、俺の中の探偵はいい案を提案してくれなかった。



「それじゃ、仕事頑張ってね。」

「はい。」



名残惜しく思っている俺とは反対に、深山さんは爽やかな表情で去って行った。いよいよやばいなと思った俺はしばらくその背中を見つめた後、「深山さん!」とその背中に呼びかけた。



「何かあったら、また言ってください。

いつでも電球くらい変えますから。」



そのくらいしか言うことがなくて、絞り出してそう言った。

もしかして不自然だっただろうかと思ったけど、深山さんが「ありがとう」と笑顔で言ってくれたのを聞いて、不自然ではなかったようで安心した。



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