どんな私でも貴方となら:4


「ど、どうかな…?」


先輩に手伝ってもらって着替えたフレンチメイドなる衣装に身を包んで、私は3人の前に登場する。


大きさに自慢に思っているとはいえ、こうまで胸元が開き惜しげも無く晒されているとなるとありえないぐらい恥ずかしい。顔が火を吹きそうなほど熱くなっている。


どんな目で見られ、どんな言葉を投げかけられるのか。俯いている顔を恐る恐る上げて彼女達の表情を伺ってみると……


「羞恥シチュは領分じゃありませんでしたが萌えますね」


「たくさん御奉仕してもらいたくなるわ」


「ふーん、えっちじゃん」


「もっとオブラートに包んで!」


私は自分の体を両手で抱くようにして隠すが細い腕で隠しきれるはずもなく、胸ははみ出て肩は露出し太腿が顕になったまま。


「ふふ、よく似合っていますよ、ハルちゃん。とっても可愛らしいです。…組み伏せたいです」


はぁ……もう、どうにでもなれ。いっその事堂々としよう。恥ずかしそうにするから余計に恥ずかしくなるんだ。


せっかく皆おめかししてるんだからちゃんと見て感想を言ってあげたい。


「えっと、奏のその衣装って不思議の国のアリス?すっごい似合ってるよ!」


「そうでしょうか?あまりこの手の物は着た事がないので自信が無いのですが…」


「ううん、ちゃんと可愛い・・・よ!絵本から飛び出してきたみたい」


100人に聞いて100人が「可愛い」と答えるであろうその姿。ふわふわと天使の羽のように輝く金髪も、衣装も合わさってお人形さんのように見える容姿も、何もかもがベストマッチしていて120点満点な完成度を誇っている。


そんな可愛いと言う言葉は今まで何度も聞いてきたであろう奏。いつもみたいにあらあらうふふと返されると思っていたのだが、思っていたのと違う反応が返ってきた。


「ソ、ソウデスカ」


真っ白な肌を朱に染め、口に手を当てて目を逸らす奏。綺麗な瞳はあっちこっちへ泳ぎまくっている。


「え…?」

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