第10話:バースデープレゼントは、最後に。
七月に入り、そろそろセミがミンミンと生を謳歌し、暑苦しさを運ぶ夏という季節に変わり始めてきた。
そして明日は七夕であり、七葉の誕生日でもある。
その事実を知ったのは、先週だった。花火が打ち上がる前に、突拍子もなく知らされた。
正直、ホッとした。なぜならば誕生日前に知る事が出来たからと言って良いだろう。それを過ぎてから知らされていたら、多分俺は後悔していたと思う。誕生日も知らない、プレゼントだって渡せない、そんな彼氏はごめんだ。
とにもかくにも誕生日前に知れたのは、良かったと思う。
言ってしまえば、彼女も同じように俺の誕生日を知らない。なのでこれは俺の口から言った方がいいのだろうか、悩みどころである。
ひとまず、先の日にそんな出来事があったので、今日は一人でショッピングモールに来ている。
プレゼントを買うために、こっそりと。
七葉は家で掃除などをしていたので、今日の所はお願いして、家を出てきた。
悟られないように。
とはいえ、女性にプレゼント……なんて何を買えばいいのやら。沙也加と付き合ってた頃は、欲しいと言ってくれたものをただ買っていただけなので、あまり参考にならない。
七葉が好きなもの……アイドルか。だが最近はそれすらも聞かない。他に好みがわからない。
……うーむ、難しい。
普段使うものとかなら喜んでくれるのだろうか? 身に着けれるものとか。
女性は何が好きと考えた時、真っ先に浮かぶものはブランドの物。鞄や財布だろう。しかし、七葉はそういったものにあまり興味がなさそうというか、ブランドをあまり持っていない。財布だけはブランドなのだが。
指輪はまだ気が早いかもしれんし……そもそもサイズ知らんし。これに関しては事前にこっそりと調べておく必要がある。
指輪がダメなら、次に思いつくのはネックレスだ。
ジュエリー系からの連想。
さほど高くはないはずだし、重くもない(心の話)。そして何より、四六時中つけていても問題ない。
別に肌身離さず付けていろというわけではないけど、普段使い出来るのは良いのでは? と勝手な考えだ。
タイミングよくボーナスも入ったし、お金の面では何ら問題ない。むしろ有り余るほどあるくらい。
だから多少値段が張っても問題なく買える。
——よし、ネックレスだ!
歩きながら脳内会議を終えた俺は、早速周りを見渡してジュエリーショップを探した。
人の往来は休みだけあって多い。
よくよく考えたら、ジュエリーショップに一人で入るの厳しくね? 男一人で入るのとか恥ずかしいし、緊張するよな?
そして、そんな心配を他所についに見つけてしまう。
俺は、この場所に足を踏み入れていいのだろうか。
その店は自分が知ってるくらいのジュエリーショップで、ターコイズブルーを背景色に置き、白文字でシンプルに店名が書かれている、超有名ブランド。
テファリーだ。
店内には女性が何人か、それにカップルが何組かいる。
男一人で中で選んでいる人は、存在しない。……非常に入り辛い。
立ち止まって、中の様子を窺っていたら、店員さんと目が合いニッコリと笑みを浮かべた。反射的に笑顔を返し、会釈をしながらもその店には入らずに、止まっていた足を店から逃げるように進めてしまった。
だめだ……入れない。
あの場の雰囲気におれがポンッと入ってしまったら、場違いも甚だしい。
くそう、こんなにも誕生日プレゼントを買うのが難しいとは。
一旦、気持ちを落ち着かせるために、深呼吸。傍からみたら変人以外の何物でもない。だが、他人からの視線なんて今はどうでもいい。
——よし!
今度こそ! と己を鼓舞して、踵を返した。
——あかん! やっぱり無理!
自分の弱さに勝てない。
羞恥が邪魔をしてくる。
それからも店の前を行ったり、来たりを繰り返し、30分ほどの時間が過ぎた。
再び店の前を通ると、先ほどの店内にいた客はいなくなっていた。今しかないと思い、進み出せなかった一歩をようやく踏み出せた。
「いらっしゃいませ」
その声に反応して、ぎこちなく頭をぺこぺこと下げる。まるでハトが歩くときみたいな感じで、さぞ気持ち悪いだろう。
ガラス張りのショーケースに近づき、目当てのネックレスを探す。
ブレスレットやピアス、ペンダントなど様々の物が、照明に当てられ、煌びやかに輝いていた。
どれもこれも綺麗で、尚且つ値段はお高め。
流石、有名なだけはあると感心。
「何をお探しでしょうか?」
眺めていると、正面から声を掛けられ、ビクッと肩が跳ねてしまった。
「えっと……ネックレスを……」
「誰かへの贈り物ですか?」
「ええ、彼女の誕生日に……」
「そうですか。であれば、ネックレスはあちらにあるので是非見てください」
「あぁ、はい……見させてもらいます……」
恥ずかしい、気まずい!
と思いつつも、移動して似合いそうなネックレスを探す。
「違ったら申し訳ないんですけど、先ほど何回も前を通ってらっしゃいましたよね?」
げっ、見られてたのかよ!? よく思い返せば、さっきニッコリと笑ってくれた人じゃないか!
「はい……でも、入る勇気がなかなかでなくて……」
「そうですよね。こういうお店は入り辛いものですよね」
「まあでも入れたんで、とりあえずは第一段階はクリアです……あははは……」
「その気持ちが嬉しいと思いますよ。一生懸命考えてくれたんだなって思います。彼女さんが羨ましいです」
「いえいえ……そんなことは……ないですよ……」
緊張と恥ずかしさで、段々と声はか細くなっていく。
「ちなみにどんなネックレスにしようかという希望はありますか?」
「そうですね、とりあえず主張が激しくないやつですかね」
「でしたら、この辺ですかね? この四つ葉のクローバーのネックレスは当店で、とても人気があります」
紹介されたのは、四つ葉のクローバーをハートの形で型取り、その中心には小さいダイヤがあしらわれていた。
主張も激しくなく、七葉には似合うと直感で思ったのと、葉っぱのイメージが結びついて自分的にはとてもいいと思った。
「これいいですね。可愛いデザインですし、きっと七葉に似合うはず」
「名前にぴったりですね」
「ちょっと安直かもしれないですけど……これにします」
「イメージはできますよ。良ければ一度手に取って見てみますか?」
「はい、お願いします」
店員さんは手袋をつけ、ショーケースからネックレスを取り出してくれた。
差し出されるネックレスを受け取る時に、少し躊躇してしまう。
こういう貴金属はここまで慎重な扱いなのかと。そして俺は素手でいいのだろうかと。
「あの、僕は手袋を……」
「大丈夫ですよ」
「そうですか。なら」
細い線で型取られた四つ葉のクローバー。
中心に付けられているダイヤが高級感を高めている気がする。あくまで、気がする。
ここでひとまず、七葉が付けている所を想像してみることに。
ゆるふわボブ、綺麗な首、綺麗な鎖骨……良き!
かなり似合うだろう。いいや、だろうではなく、似合う。
即断即決だ。
「これにします! プレゼント用に包装お願いします」
「かしこまりました、今から商品の方を用意させて頂きますので、少々お待ちください」
そわそわしながらも、何とか購入まで辿り着けた。第二段階クリア。
それでも待っている間も心拍数と落ち着きは戻らない。変な汗はダバダバと流れていく。
待ち時間は特にやる事もないので、ショーケースに飾られている指輪を見ていく。
婚約指輪、結婚指輪などのブライダル商品。
給料三ヶ月分の値段と言われるだけあって、婚約指輪は結構高め。
どういうのが好みなんだろうと考えつつも、まだ早いまだ早いと自分に言い聞かせながらもその目は指輪から離れなかった。
——結婚。
それは確かに俺が意識しているもの。
七葉がどう考えているかは分からないが、俺は彼女と一生を暮らしていきたい。
まだ付き合って2ヶ月にしか満たないが、そもそもの前提として結婚を考えている。俺だけが先走ってるのだろうかとたまに不安になる。
だって、七葉は俺が全部初めてだから。
もしかしたらもっと遊びたいとか思ってしまうかもしれないし、俺なんかでいいのかって考えてしまう。
ここまで喧嘩もせず、好き好きと言い合いながら過ごしているのは中々にないもの。
結局は他人で。
いつかはぶつかる時が来る。些細な事が大きくぶつかり合う種となってしまいそう。
心配しすぎかもしれないが、その時がきたら俺はしっかりと対応できるのだろうかという不安はしがみついて離れない。
感情に流されず、向き合って、自分の気持ちを素直に話すことが出来るといいのだが。
「お待たせしました。……もしかしてご結婚もお考えですか?」
「まあ、一応ですけどね」
「お客様のような素敵な方に、そこまで考えてくれてもらえていたら、絶対嬉しいですよ。彼女さんが羨ましいです。その時はぜひ当店でよろしくお願いします」
食い気味で言われるとそんな気がしてしまう。客と店員の間柄でしかないが、そう言ってもらえるだけでもどんだけ気持ちが楽になるか。
例え接客のためだと分かっていても、その言葉は嬉しいもので。
「……ありがとうございます。その言葉だけでも少しくらいは余裕ができます」
「心配しなくても大丈夫だと思いますよ。とても素敵です」
「頑張らないとですね」
「はい、頑張りましょう。では、こちらが商品です。傷や気になる所がないか確認お願いします」
渡されたネックレスを確認し、「大丈夫です」と言って返す。
「あの良ければですけど、箱の方をこの普通のではなく、オルゴールの箱に変えてみるのはいかがでしょうか?」
提案されたのは、開けると音がなる仕様の箱だった。
ガラスケースのオルゴールで、お洒落で可愛いらしくあった。追加料金が掛かってしまうが、ほんの少しのサプライズを演出できるようになっている。
「これは開けると音が鳴るように予めねじを回してくれたりするんですか?」
「はい、もちろんです。プレゼント後にしっかりと鳴るようにしてお渡ししますよ」
「じゃあ、それでお願いします」
「ありがとうございます」
これで喜んでくれるといいな。
何とか無事にネックレスを購入。
あとは渡すタイミングだな。
*****
——翌日。
特にこれといった問題もなく、七葉の誕生日を迎えた。
プレゼントを買った事もバレてない。
何食わぬ顔で家に帰り、プレゼントは車の中に置いてきた。
最後の最後に渡すと決めたから。
ピークエンド効果を発揮させようじゃないか。
「七葉、おはよう」
「おはよう」
ベッドで向き合いながら目覚める朝も、誕生日という付随効果があってか、彼女の顔は一段と可愛く見える。
「誕生日おめでとう」
寝ころんだまま、頭を撫でた。
「ふふっ、ちゃんと覚えてたんですね。ありがとう」
くしゃっと笑い、「くすぐったい~」と言いながらも、嬉しそうだ。
「今日は七葉の好きな事をしよう」
「いいんですか?」
彼女は撫でていた手を掴んで頬に移動させた。
「この温かさが私にとっての幸せです。好きなことは柊とこうして一緒に居られることだから。ずっと隣にいてください。私はもう離れませんよ」
「急にどうしたの。というか離れないよ。結婚前提にって言ったじゃん」
「それもそうでした。結婚かぁ……想像できないなぁ」
と言いながら、もぞもぞとこちらへ擦り寄って、足を絡まして抱きついてくる。
触れ合う肌が、心地いい。
「今日は誕生日なので、最大限に甘えていいと言いましたね? なのでこれが一つ目です」
「あれ、なんか違う話に変わっているような」
「言いました!」
言ってないけど、許す。誕生日だから。
「このままもう一眠りしたい」
「寝るのね。ま、それもありだね」
「はい。じゃあナデナデの方をよろしくです」
そう言われるがまま、髪に指を通していく。
「じゃあ次は……ここにキスを」
七葉は指でその場所を示す。
「あら、積極的」
「ん、早く」
「はいはい」
柔らかい感触が唇に伝わる。
——一秒。
——二秒。
——三秒。
——四秒。
——五秒。
いつになく甘く、そして温かみのあるキス。
この感触を忘れないように、俺は噛みしめた。
そして唇がゆっくりと、離される。
「甘いですね」
「だね」
顔をうずくまる様に胸に押し付けた七葉はそれからすやすやと寝息を立てて、気持ちよさそうに夢の中へ。
そのまま俺も目を瞑り、夢に誘われるように眠りについた。
****
結局、俺達は寝るに寝まくり。
気が付けば夕方になっていて、急いで準備をして、やっとの思いで予約しておいた店に辿り着き、ご飯を食べ始めた。
「さすがに寝すぎちゃいましたね」
「俺もびっくりだよ。まさかあの七葉がここまで寝るとは思わなかったから」
「素が出てきちゃったのかもしれませんね。昔から私はよく寝る子だったので」
「それは初知り。今の今までよく寝こけなかったね」
「気が張っていたのかもしれないです」
気が張るか。それもうだよなと納得をせざるを得ない。俺も気が張ってるというか、遠慮がちな所はある。
例えば、おなら我慢するとか、大をするときは二階でとか。
汚い事しか思いつかないけど。
「それが段々と抜けていくといいね。お互いにさ、遠慮なんてしなくていいわけだしね」
うんうんと頷きながらも運ばれてく料理を口に運んでいく。
「美味しいです、とっても」
「そう言ってくれて嬉しいよ。こっちも選んだ甲斐があった。今日は遠慮せず食べてね」
「はい! このアヒージョとかすっごく美味しいです!」
今日はお酒を飲まない。
本来飲むべきなのだが、俺も七葉もお酒を注文することはなかった。
それに何の意味があるか。
意味しかないのだ。
俺はこの日をお酒を飲んで、愉快な気持ちに変えられるのが嫌だから。
一年に一回、隣に居ればいつだってお祝いする事くらい出来るだろう。
でも、これは初めての一回で、最初で最後なのだ。
だから、しっかりと自分の気持ちを伝えて、お酒に頼らず、真摯に言いたい。
彼女の頭の片隅にでも残ってほしい。
「お酒飲まなくてよかった?」
「はい。今日は飲みたくなかったんです」
「どうして?」
「初めてなんです。家族以外に祝ってもらえるのは……だから、今日という日はもう来ないので、酔っぱらって忘れちゃうことが一番嫌だったので」
「そっか」
考えることは一緒だったみたいだ。
ご飯を食べ終えた俺達は車に乗り込み、走り出す。
窓を開けて、風を入れる。
ほんの僅かに涼しい風が肌を触って行く。
「ごちそうさまでした。そして、ありがとうございます。とても楽しかったです」
「俺も楽しかった」
「幸せです、私」
「そりゃよかったよ」
「柊も誕生日楽しみにしててくださいね」
「えっ、俺の誕生日知ってるの?」
「もちろんですよ。10月1日ですよね」
「正解です。何で? 俺言ったっけ?」
「山田君に聞きました」
「流石だね。俺、先週言われるまですっかり気にしてなかったよ。まだまだだね、俺は」
「ふふっ、全然そんな事ないですよ。いつだってちゃんと考えてくれてるじゃないですか。私はそういう所が好きなんです」
急に恥ずかしくなった俺はぽりぽりと頭を掻いた。
「褒めないでくれ……恥ずかしい」
「私、褒めて伸ばすタイプなんです」
「上司!?」
「冗談です。だからいつも幸せでいられます。それはやっぱり柊のおかげなんですよ」
「そんなことないよ。俺が幸せでいられるのは、七葉がいるから。いつも笑って、可愛くて、優しくて。一緒に居るから幸せなんだと思うよ」
恥ずかしい事をいとも簡単に言っちゃう自分がすごいと思った。
こうして家の駐車場に辿り着き、七葉にはまだ降りないでと伝え、俺だけが車から降りる。
トランクルームに隠しておいたプレゼントを取り出して、再び運転席へと乗り込んだ。
「じゃあ改めて、誕生日おめでとう七葉。これは俺からのプレゼント」
「えっ……本当ですか?」
「そんなドッキリなんてする必要ないでしょ? 気に入ってくれるといいんだけどね」
ターコイズブルーの紙袋を七葉へと渡す。
「テファリーじゃないですか……高かったんじゃ……」
「値段のことは気にしなくていいの」
「開けても……いいですか?」
「もちろん。いいよ」
中身を取り出して、丁寧に包装されている紙を剥がしていく。
「ネックレスだ……」
ぽつりとつぶやき、蓋を開けると、オルゴールが音楽を奏で始める。
静音な車内が、柔らかい音楽に包まれ、幸福の音楽で満たしていく。
この時間が待ち遠しかった。
彼女がどんな反応をするのか、正直早く渡したくて仕方がなかったくらいだ。
「うぅ……ぐすっ……」
横を見ると七葉は涙を流していた。
ぽろぽろとこぼし、手で口を覆い、嗚咽を漏らし始めた。
「ごめんなさい……嬉しくて……」
「いや、いいんだよ」
涙を流しながらも、彼女はそのネックレスを取りだす。
「可愛いです……とっても、とっても。嬉しいです……うぅぅ……ありがとうございます……。私、誕生日に人から物をもらうのは初めてなんです。すごく嬉しいです。一生懸命選んでくれたんだなって思うと……私、改めて幸せなんだなって……」
「よかった、泣くほど喜んでくれて。俺も嬉しい。……あのさ、俺に付けさせてくれない?」
「……着けてくれるんですか?」
「そうだよ。俺が七葉に着けてあげる。だからちょっとだけこっちに寄って、体もあっちに向けてくれるかな?」
涙を拭ってやり、ネックレスをもらう。
そして首に回して、着けてあげる。
こちらに向き直した七葉はまだ涙を流していた。
「どうですか……似合ってますか……?」
「うん、すごく似合ってるよ。想像通りだよ」
四つ葉のクローバーが鎖骨の間にちょんっとさりげなくぶら下がり、キラキラと中心にあしらわれたダイヤが輝いている。
「もう二度と外しません、死ぬまで一緒です」
「そんな大げさな……」
「それくらい嬉しんですよぉ……ばかぁ……」
ぽこぽことか弱い力で胸を叩かれる。
そんな七葉の手を取って優しく包み込む。
「誕生日おめでとう。これからもよろしくね?」
「うん。よろしくお願いします……ねぇ、柊」
「何?」
「もう好きが止まらないよ……」
「止める必要はないんじゃない?」
「うん……じゃあもう止まれないから。もうブレーキは壊れました……」
「いつだって受け止めるさ」
「こんなのずるいですよ……一生忘れられない誕生日になりました……」
「じゃあ作戦大成功だ」
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