影法師

 誓いは時を越えるか

 想いは壁を破れるか

 あの夏に僕らは今もいる

 振り返っても誰の影も見えない


 影法師を空に浮かべながら

 もうそろそろ辺りは暗くなる

 いつまでもこうして遊んでいたかった

 繋いだ手に汗が滲んでも君と


 淡い光のように君との思い出が魂の片隅に

 そうだ 僕らは本当に満たされていたんだね


 ひと時の眠りにつくように

 世界を終わるのがた易いならば

 生きてゆく悲しみはこんなにも

 深く果てしなくなくて良かった


 世界がプリズムのようにめまぐるしく移ろい

 うろ覚えのメロディーに合わせて足を踏み出した


 僕らは一人ずつの孤独に

 また出会えると願いながら

 そんな願いも忘れかけた夕暮れに

 胸はいつも切なく何かを求める

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