終末世界とロボット

 その機械は心を知りません

 誰もいない世界の果てにいました


 孤独の意味から遠い場所で

 失くした日々を思い出していました


 狭く、無機質な、この部屋からは

 永遠のように雪が白いのです


 堅い皮膚が温もりを知るまで

 どれだけの時間が必要でしょう


 いくつの情報が集積されれば

 信じることにたどり着くのでしょう


 ……暦のない世界は巡りつづけます

 誰もいない世界に機械だけがいました


 いつか、誰かと、巡り会える日まで

 心を知らないままでいられるでしょうか

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