つきあかり

 微かな琴の調べ

 冷たい夜の水辺

    眠れぬおさな

    銀色のつきあかり


 ひともとの松のかげ

 金色きんのしずくは跳ね

    まるで亡者もうじゃのように

    指が透けはじめる


 滲む世界の調べ

 儚い夜のさだめ

    誰もいない水辺に

    有明のつきあかり

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