Holy place(聖地)
稲穂の海を越える私鉄とバスを乗り継いで
人の少ない聖地をひとり訪ねた
谷川の水で手を清める時
生命の
秋の光は
火と水と空気が神話を語りかける
閉ざされた
人はやがてこの透明な
「世界が世界である前に
あるいは
人が人である前に」
人はあらゆる意味を解読する
あらゆる悲惨を黙読する
あらゆる事実を誤読する
あらゆる歓喜を
文字を持たない
境界から来る眠りのように
痛みのなかの美しさのように
たどり着けない場所を思うこともなく
人はただ
ありがたくて ただありがたくて
火と水と空気と土が神話を語りつづける
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