概要
昔を引きずる男、杉津一哉17歳。期せずして始めた自転車通学で通学路にいろいろ見えてきた
今日も気合いでたぬき坂に自転車で挑む。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!ありふれた恋。よく見た恋。語り尽くされた青春物語。だから……凄い。
この話を最初読み出した時、まずひとつのこと、一つの単語を思いました。
「テンプレ」
そんな言葉が思い浮かびました。
ありふれた話。
王道であり、先人の物を踏襲したパロディに近い小説。テンプレーション。よく見るお話で、よくある話、だと。
そんな風に私は思いました。感じました。
異世界ものや魔王勇者、悪役令嬢などなど。
それらに連なる青春恋愛小説。
よくある、よく見る。
代わり映えしない日常小説。
だからこそ、そう思った時から、私はこの小説の続きを読みませんでした。
もし最後まで読んで仕舞えば、もっと厳しい言葉が出ると思ったからです。
作者にとって、自分の作品が、周りと遜色ない「ありふれた作品」…続きを読む - ★★★ Excellent!!!自転車を坂道で行く、君と。
幼なじみから彼氏彼女へ……しかし主人公一哉の残念ぶりから破局……友達には戻れたような……でも距離がある……未練たっぷりな状況の高校生活。
そこへ言い寄って来る女子が登場し、たじろぐ一哉。
さらに友人カップルに誤解が生じたり、幼なじみにもアタックしてくるイケメンが登場してヤキモキしたり……と、青春真っ盛りです。
アイドルが好きだったり、美人だけど怖い姉がいたり、バス代をケチったり、放課後デートもありぃの……やはり青春っ。
ぎゅぎゅっと高校時代特有の世界感が詰まった物語。
自転車や坂道が爽やかさを加速させている、無性にわけもなく走り出したくなるような作品です。 - ★★★ Excellent!!!青春の、のぼりくだり。
好きな人と一緒に帰る、というシーンは誰もが経験したりしなかったりする青春の1ページなわけですが、本作はそれを「たぬき坂」という坂道をポイントにしてのぼったりくだったりしつつ、時にはぜぇはぁ言いながら、時には颯爽と、一生懸命にペダルを漕ぐように展開していきます。
キャラクターたちはそれぞれに魅力があって、軽快な会話がとても楽しかったです。
お節介な女友達、一途なクラスメイト、人遣いの荒い姉、むっつりオタクな友人、くそゲスな先輩などなど。
わりと受け身でダサめな思考回路の主人公ですが、そうしたキャラクター達に背中を押されたり腹を殴られたり魅惑的に迫られたり小悪魔的に振り回されたり自転車で爆走さ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!これぞ青春。まさしく青春。ほんとに青春……!
友達に戻った幼馴染の彼女。
未練を引きずる主人公。
期せずしてはじめることになった自転車通学。それまでバスで通りすぎるだけだったその道に見えてきたものは――。
青春です。これぞ青春。まさしく青春。ほんとに青春……! いや、青春とかじつはよくわからないんですけどね。経験ないので。←
でも、青春なんです……!
……何回『青春』ていってるんでしょうね。いやもう、ほんと、すいませんなんだけど、青春としかいえない……!
通学路。バス停。自転車。苦くて切なくて、とっても甘い帰り道。
青春が青春で青春です。
現役の学生さんも、遠く過ぎさってしまった大人のみなさんも、ぜひご…続きを読む