ハンター・イン・ザ・エンパイア

世界構造が一新して、幾つかの歳月が流れた。
太平洋上に浮かぶ超大型メガフロート《エンパイア》
超多重構造高層建造物が彩る最新鋭は、この世界の中心に成りつつある多国籍企業郡が誇る大プロジェクトの一つだ。
こうして変わりゆく世界の裏を駆ける影があった。
名を異形。
異界より来たりて人と結び狂い果てたモノである。
名を狩人。
同族の血に狂い、彼らを狩るものである。
――しかして、影を走るのは彼らのみに非ず。
変革を続ける世界の中心で、人と異形と狩人、三者は加速をし続ける。
影にて散るは、彼らの骨肉。積み上がるは悲嘆と欲望。
《エンパイア》はその中心に成りつつあった。

その最中、狩人が一人消え、一人産声を上げた。

狩人として生まれ変わった少年、咬切ケンゴはその理由を求めて、現れる異形に狩人として…続きを読む