第27話「嫌な疲れを感じて」

 接客中に変な女とボーイらしき男が来店。

女は20代ぐらいで、どこかのお店の女の子らしく、やたら上品な服を着ている。

だが、上品なのは服だけで性格は下品だ。

酔っ払っているらしく、ぎゃはははと笑いまくりながら、意味不明な言葉で叫び、ぎゃーぎゃー騒ぎ立てる。うるさくて甲高い声が店内に響く。




この女は以前も一度来店したことがあり、その時も騒ぎ立てていた。

今回も以前と同様に騒ぎまくり、汚い笑い声を上げている。

正直、女というよりもオッサンに見えてくる……。




並んでいるお客さんは皆、汚物を見るような目でその女を蔑む。

だが、女は特に気にしておらず、行動は更にエスカレートしていく。

お付きであろう男性はストッパーとしての役目を果たせていない。

暴れまくる女を止めるのがお前の仕事だろうに……。

挙句の果てに他のお客さんからも「あの女頭おかしいぞ。注意した方がいいんじゃないか?」と言われる始末。




筆者は「少し様子を見ます」と返事をし、どういう暴挙に出るのかじっと観察した。こういう場合はすぐに注意せず、どう行動するかを観察するのが大事。もし、万が一商品や備品を壊せば警察に電話すれば済む話だ。何事もタイミングが大事。




観察を続けていると、何が可笑しいのか、笑いながらアイスクリームのケースの扉をバンバン叩くという暴挙に出る。幸い、割れはしなかったものの、かなり強い力で叩いてたのは事実。平手で叩いのではなく、握り拳で叩いていた事は音で理解できる。流石にこれは見過ごせないと思った。そして、ようやく店内から出ようとしていたので完全に出るその前に




「騒ぐなら来るな!!」




と、激しく怒鳴り倒したのだ。

女は何か言っていたが、そのまま夜の繁華街へと消えた。

しかし、怒鳴ったせいで、変にエネルギーを使ってしまい、疲れてしまった。おまけに普段は絶対しないようなミスを何回かしてしまった。休憩時間(1時間)はほぼ睡眠に充てた。




怒鳴るのは慣れてないので正直、嫌です。

喧嘩するのも心がしんどくなるから辛い。

しかし、ここで言わないと相手はずっと調子に乗ってしまう。

「あの店なら何も言われない」と思われてしまうのはマイナスです。

また来店した時に同じような事を繰り返されるのは本当に嫌。

そこで怒鳴るしかなかったのです。

少しでも嫌な記憶が残れば、うちの店に来る事は自然と少なくなるはず。




酔っぱらいって本当に質悪い。

皆さん、酒は飲んでも飲まれるな、ですよ。

年末年始に向けて飲み会等も増えてくるかと思いますが、くれぐれも飲み過ぎにはお気をつけて。間違っても店員さんに絡まないように。

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