第8話「朝から騒動」

その日、筆者は仕事を終えました。

時刻は午前8時30分過ぎです。

筆者は事務所でのんびりしつつ、廃棄を食べていました。

スマホをチェックし、遊んでいるアプリのログインボーナスも入手済みです。ちなみに最近遊んでいるのは「アズールレーン」「フォトカツ」というゲーム。どちらも熱狂的なファンの筆者としては朝のログボは恒例行事です。

それらも済み、そろそろ帰ろうかなと考えていました。

最近、近所の別のコンビニが諸事情で閉まり、我が職場は大忙しです。

朝からレジは長蛇の列で、店長と店員の女の子が必死で対応します。

そんな中、けたたましい声で店長に怒鳴りつける変な若い男がいました。

スーツ姿の30代くらいの男性です。




ただ、何で揉めているかは事務所にいた筆者にはわかりませんでした。

カメラを確認したり、女の子店員に話を聞くも事情はわからず。

しかし、男は店の入り口で喚き、店内中に聞こえる声で騒ぎ立てました。

店長も側に来て言い返していますが、それでも男は怒鳴るのを止めません。




「〇〇(コンビニ名)で働いてるなんてクソだな!!しょーもなー!」




等と暴言を吐き、周りのお客さんも少しビビっていました。

これは明らかに営業妨害ですので、すぐに警察に連絡しました。

もう筆者は警察に電話するのが本当に慣れてしまい、かなりスムーズに話せました。

この時、まだ帰っていなかった相方から(T君とは別)はSECOMを最初に呼んだほうが早いと言われましたが、SECOMから警察に連絡では少々時間がかかります。揉め事は警察の方が対応が早いでしょう。もし、暴れて店員を傷つければ傷害、警官なら公務執行妨害にできるという利点もあります。




警察を待つ間、店長は絡んできた男と激しく言い争います。

店長はキレると本当に手が出るらしいと噂があります。

実際、腕っ節が強いのは本当で幾つか武勇伝も持っています。

とはいえ、店長が殴ったりすればすぐに事件になります。

それを理解しているので、どんなにムカついても店長は理性で拳を抑えます。

きっと本当は殴りたいでしょうに……。

最初はまだ穏やかな口調でしたが、イライラしてきたらしく、どんどん口調が荒くなっていきます。男は暴言を止めず、更にエスカレートしてきました。

とはいえ、お客さんが待ってくれる訳でもなく。

なので、人助けと思い、レジに入って並んでいるお客様を接客しました。

勤務終了しているので無給ですが、致し方ありません。

逆にここで手伝わないと「空気読め」と言われてしまいます。




手伝うこと数分、ようやく警察が到着。

双方から事情を聞く警察官。

店長から話を聞くと事態の流れが見えてきました。




まず、男は店の入口付近で煙草を吸っていたそうです。

それを店長が注意し、煙が店の中に入るからと男を軽く押したらしいです。

すると男はそれを「暴力だ」と言いがかりをつけ、喚き散らしたようです。

店の入口隅に灰皿がきちんとあるんですがねぇ……。

それにしてもまあ、朝から元気が有り余っているのか、男は喚き放題。

ヒステリーな女の怒声は以前務めていたローソンで嫌というほど聞きました。

ですが、男の馬鹿な喚きや暴言も聞くに耐えないものだなと思いましたよ。

そもそも、コンビニで店員・店長に喚く方がしょうもないと思いますが。

悪いのは100%男側だし。





警察が上手く対応したので、男は次第に態度を軟化させ、最終的には帰っていきました。




接客でクレームはつきものですが、その数を少なくするべく、どんな店員・店長も頑張って働いています。それでも、こういった連中は朝・昼・夜を問わず、いたりします。特に誰もが訪れる場所……公園・駅・コンビニなどには特に多く存在します。

理屈の通らない酔っ払いも鬱陶しいですが、頭にうじの沸いた連中も理屈云々以前に言葉が通じないので、七面倒で煩瑣な存在だと言えるでしょう。





店長、本当にお疲れ様です。




事件後、筆者はそんな店長に欽慕の念を抱き、店を後にしました。
















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