第16話 再婚するための自己紹介?(10)

(本文)

 そのおかげで俺、このありさまだよ……


 だから俺の何ともいえない、凶悪な容姿を見てね。みなさん、お逃げになったのよ……


 だからほんの少しばかり精神的にも辛いのよ、俺はね……


 だってまだまだ、若いし。おにいちゃんの俺だからさぁ……


 でもね、先ほどとは違い時間も経ち、遠くで俺達の事を見ていた輩も、俺が害する者ではないと気づくとさぁ、だんだんと周りに寄ってきて、近づいてきているよ。

 中にはねバカな輩もいるけれど、俺の奥さん? まあ、フレイヤだけど……


 彼女のさぁ、美しい容姿を見てね。デレてる奴やスマホでさぁ、写真や動画を撮ってるバカな輩もいるけれど……


 あんまり近くまで寄ってきて、撮るなり触ろうとすと。俺が睨むからさぁ……


 その時だけは慌てふためいて、逃げるんだよ、奴らバカだから。

 でも直ぐに寄ってきてはね、スマホでカシャ! カシャ! カシャ!と、言わすのよ!

 だからマジでうざいは、本当に八つ裂きにしてやろうかと思う、年頃の俺なんだよね……


 さてさてそれはいいけど、そろそそうざいから、どうしようかなぁ〜? と、悩む俺なのよ……


 そろそろ、マジで殺してやろうかな? 俺達の周りにいる虫達を……


 と、まあ、そんな事を考えながら、相変わらずの、スマートフォン探しをしている、俺なんだよ!


 でも、本当に無いなぁ~?

 マジで見つからねぇ~?


「…………ん? あっ、あった──!」


 俺思わず喜びの余り、大きな声も出た!

 大変に嬉しい俺自身だからね!


「やった~! やった~! マジで嬉しいし……」


 これでね、やっと、ぐるぐる先生に問いかけ? 調べ物が出来ると確信する俺だよ……


 だからさぁ、慌ててスマホに近寄り手を差し伸べたよ。俺はね……


 ──バッキ‼


「……えっ? 何今の音は……?」


「あっ! も、申し訳御座いません、貴方……間違えて踏んでしまいました、貴方のスマートフォンを……」


 俺奥さまの足元見て……ガーン! と、来たね、ガーン!と、さぁ……


 これぞまさしく、頭をハンマーで殴られたような、気分だよ。

 それにさぁ、開いた口も塞がらなくなってしまったよ……


 だ、だっさぁ、俺がね。スマートフォンに向けて、手を差し伸べるとさぁ……


 うちの奥さま、まあ、フレイヤだけど……


 明らかにね、行為で踏んだのだよ。俺のスマートフォンをさぁ……


 だから俺のスマホはね、画面が割れてグシャ、グシャ、だよ。グシャ、グシャ……俺の宝物がさぁ……


 俺これから先、本当にどうしたら良いの?

 フレイヤ、何を考えて踏んだのかは、俺自身理解できなよ……


 マ、マジでね、スマートフォン……


 学生の俺にはね、本当に高価な物なんだよ!


 分かるだろう? 皆さんも……


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