第13話 再婚するための自己紹介? (7)

(本文)

 もうそう思うと駄目だね……ついついとさぁ、強い口調で言いたくなる衝動に駆られてしまうよ。彼女に……


「お前さぁ、男なら誰にでもそんな、嬌声を出しているじゃねぇ〜?」と……


 でもさぁ、そこまでは、流石に言えないと思うよ。俺も……


 それにさぁ、もう一つ不思議な事があるのよ。俺もね……


 何故だと思う事がさぁ?

 ……それはね、前世の俺、何故? こんなにも美しい奥さまを捨ててまで、家を出たのかと……?


 だってさぁ、おかしいとは思わないかい? 皆さんもね。

 大体何もなければ、こんなにも美しい奥さまを、おいて捨ててまで、出ない気もするよ。元俺自身もさぁ……


 だからやはり色々と問うてみるよ?

 余りにも強い口調で言うのは、やはり可哀そうだと思うから。女性相手には……


 だって余りムキになっても仕方がない訳だしね。俺もさぁ……


 だからね、そう思うさぁ、俺は少しばかり手加減をして、オブラートに包んだように尋ねてみるよ。フレイヤにはね?

 そう思いながら口を開く、俺なんだよ。


「……あのさぁ、フレイヤ?」


「……ん? なにですか貴方?」


「ちょっと、聞きにくいことなんだけど。君に尋ねてもいてもいいかな?」


「はぁ、別によろしいですけど。なにをで御座いましょうか?」


 フレイヤ、不思議そうな顔して、俺を見ているよ。あどけない顔をしてね。でもさぁ、先ほども述べたけど。

 そんな彼女の様子と顔を見ているとね。やはりさぁ、分からないよ?

 何故前世の俺が、フレイヤを捨てた事がさぁ……


 だってね、こんなにも美しいんだよ。彼女本当に……


 黙って良い娘していたら、本当に女神さまといった感じなのにさぁ~!

 あいつバカだから、直ぐに調子乗って頭に上がり、自分自身を自画自賛したりするんだけど〜。


 でもね綺麗だからフレイヤはついついと納得してしまいそうになるよ。本当に……


 俺だってさぁ、ひたすら、天子の奴の励みがあるから堪えているだけでね。実は本当ならいつ彼女の美しさの虜になっても、仕方がないくらいなんだよ。フレイヤに……


 そんな訳だから、あどけない顔の彼女を見るとね『お前はセフレ? それともビッチなのか?』と、だけは聞くの言えれないよ。

 だからなるべくよしとして、言わないようにするね。

 やはり可哀そうだからさぁ、フレイヤを見てるとね。途中までは言いかけた言葉だけどさぁ……


 ならどうしよう?

 何を問うてみるかなフレイヤにね?

 さてさて、この後の言葉は何を聞こうかなぁ~?

 と、彼女の甘える様子を見ながら、ひたすら考えてしまう。僕だよ……



 ◇◇◇◇◇


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