第47話 恋のライバル? (17)

(本文)


「それはそうと、オーディンさま、僕に用事とは何ですか? フレイヤ様の事だとだけ、分ったのですが? 一体何用で御座いましょうか?」

 ああ、確かにそうだよね? いつの間にやら、話し変わってしまったけれど。オーディンの要件はオッタルを凌辱するのが目的ではなくて、フレイヤの事だったよね? ……確か? 多分?


 まあ、イノシシ容姿のオッタルをよりも、美の女神のフレイヤを頂きます、する方が、誰が見ても美味しそうだよね。


 だから、主神オーディンも、垂れてを涎を『ジュルリ』と、拭きながら、またオッタルに口を開き始めたよ。


「ああ、すまん、すまん……あのな、オッタルよ。東の国日本まで行って──フレイヤを連れ戻してくれんかの?」

「えっ? 僕がですか?」

「ああ、そうじゃ、お主に行ってきてもらいたい。……もしも、フレイヤの奴が帰りたくないと、言いだしたら。力ずくでも構わんから連れて帰ってこい……でもな、あの雪の様な肌には、出来るだけ傷を付けないようにするのだぞ……」

「あっ、あの、でも、僕の力では、到底フレイヤ様を力ずくで連れて帰るの無理です、オーディンさま……それこそヴァルキュリアの人達に、お願いをした方がいいのでは?」

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