名前の無い心は楽しいことと辛いことに触れ、生命への答えを見出だそうとします。清浄と汚れの世界に、宝石のエピソードが美しい彩りを添えてくれます。
出だしの感じから、サイコホラーぽいのかなと思っていましたが、内容はラブファンタジーというイメージ。謎の宝石を巡って展開されていくストーリーと、その宝石の力を受け継いだ女性が、ある男性と出会うことからストーリーは動いていきます。各話にテーマ付けられた宝石のタイトルなど、うまく考えられたストーリー構成だと感じます。
無機質な、冷たい石に宿った意思。 女性のすべて(矛盾した性質も)を醸し出す文章を追いかけるうちに、彼女たちが本当に欲しかったものが何だったのか、思い知らされたような気がします。 とにかく、ご一読ください。引き込まれますから。
もっと見る