第19話

わたしは小さい頃から、周りには常に友達がいた。

おんぷちゃん!あそびいこう!

わたしもいっしょにあそんでいい?


うん!!みんなであそぼ!


男の子は少し苦手で、あんまり関わってこなかった。

それだからかわからないけど、たまにかっこいい女の子に目が離せないことがあった。

ボーイッシュだったり、スポーツが上手だったり、頼りになったり、優しくされたり....


わたしは1人だと危なっかしいってよく言われてたから、自然と周りには頼りになる女の子が集まった。

最初の頃は、ただ頼もしいと思っていただけだったけど、次第になんだか違う気持ちがある事に気付いた。


あ、あの子、わたし以外とお話ししてる...

ずるいなぁ....わたしもお話ししたい....


この子といるとぽかぽかする.....

ずっと一緒にいたい......



それから、わたしはもしかしたら同性愛者なのかな、と思った。

今思えば、思春期の気の迷いだと思うけど、あの時の感覚はきっと恋だと思った..。


男の子に興味を持とうとしたけど、出来なかった。

どうしても、男の子とお話をするのはおろか、手を繋いだりと、恋人的な事をする事があまり想像できなかった。

それだったら、かっこいい女の子とする想像の方がしっくりきた。


それからわたしは、同性愛者について色んな記事を読んだが、まだ世界には同性愛者について理解はあるが、冷たい。

そのせいで、いじめにあったり、自殺をしたりした人もいるらしい。

ただ、外国では結婚をするカップルもいるという。


「......結婚かぁ.....」


結婚について、わたしはまだよく考えたことはない。

だけど、同性でも好きな人と一緒にいれるのは幸せなことだと思う...。


.

.

.


「え......いやぁ、冗談キツイわ....え?なに?ドッキリ??」


これが結果である。

ずっと、ずっとそばに居てくれて、ドキドキした女の子に「わたしの事、恋愛的な意味で好き...だったりする...かな...」と聞いたらすごく引いた顔をされた。


「とでも言うと思ったか悪党め〜!!」


てい!その女の子にいつものようにちょっかいを出すと、いつもの笑顔に戻ってふざけ返してきた。


心臓が痛いくらい動いた。

ドキッとした。

あの時のわたしを見る目が忘れられない。


やっぱり....おかしいのかな......


.

.

.


わたしはこんな過去があったりするけど、明日楽斗に会うのは正直怖い。

もしかしたら、今までのはただのいたずらで、聞いたらまた.....


「はぁ....だめだめ!!これで嫌われてもしょうがない!!」


とも言ってみるが、不安は募るばかり...

色んな事を考えてるうちに疲れてきたのか、眠気が襲ってきた。


このまま起きたら、全部終わってたら...



夢の世界では....せめて........


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