第24話

音符が家に帰り、それからまた数日が経った。

夏休みも、もうすぐで終わろうとしている。

思い返してみれば、思い切って告白して、まさか両思いだったとは...

ただ、あの日以来、音符とは会っていない。

LINEで会話はしているが、なんとなく会う約束はしていない。

ベッドの上で、ぼーっとしたり、散歩したり、たまに課題をしたりで夏休みを消化していた。

そう言えば、桃香と忍にはしばらく会ってないけど、向こうは向こうで仲良くしているらしい。

あの4人では、動物園とかFlowerdaysに行ったくらいだ。

「そう言えば、Flowerday最近行ってないな...」

たまにはあの2人のどっちか誘って行こうかな...

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.

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「おひさー!!」

「ひさしぶり、元気してた?」

「うん!めちゃ元気だよー!」

桃香の周りはキラキラと輝いている。

悩みなんてない、みたいな感じで、少し羨ましかった。

Flowerdayに着くと、 早速注文を済ませる。

「最近どうなのー?音符と元気にやってる?」

「?あたし音符と遊んでるの言ってたっけ?」

「いやなんとなく?で、どうなの??」

「んー、まぁ、良いと思うよ」

「えー、曖昧ー!ま、良いけど」

テーブルに注文した、パフェ2つと、フルーツサイダー2つが運ばれてくる。

「いただきまーす!」

「いただきます」

相変わらずパフェが美味しい。

Flowerdayは、いつ来ても美味しいものが出てくるからお店はいつも混んでいる。

「最近さー!忍と勉強会してさー...」

桃香が忍との出来事を嬉しそうに話す。

「ねー!聞いてる??」

「あ、うん」

「いや、絶対寝てなかった??あ、そうだ!あのさ夏祭り行く?」

「は?夏祭り?いつ?」

「夏休み最終日だよー!ね?行くしょ?4人で行こ?」

「....うん、行く。音符はあたしが誘っとくわ」

「やりー!おねがい!じゃ、忍にはうちが連絡しとくから詳しい事はまた送るわ!」

「おっけー」

.

.

.

桃香と別れると、早速LINEで音符に連絡する。

既読はすぐに付かなかった。

音符も音符なりに予定あるよなー、と思いながらLINEを閉じる。


なんだか、告白する前より、今の方がずっと、なんだか、もやもやするし、辛いな。

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