第21話

楽斗も風呂から上がり、部屋でテレビを見ながら寛いでいると、音符が変にガチガチになりながら、

「ねぇ、が、がくと、変なこと聞いてもいい.....?」

と聞いてきた。

なんとなく、テレビはつけたままにしておいた。

「な、に」

なんだかこっちも緊張してきた...。

音符の赤い顔が下を向いている。

瞳を変にキョロキョロさせると、いきなりこっちを見つめてきた。

「ぁ、あのさ!!わたしのことあの好きかな!!??!!!」

「へ、ぇ、?!う、うん」

「そ、それはあの!!あれなの!?」

「ま、まて音符ちかい!!落ち着け!!」

興奮気味に近付いてくる音符に押し返しつつ、落ち着くのを待つ。

「あ、あの....ごめんね......」

「い、いや、こっちこそ...」

ふぅ、ふぅ、と音符が息を整える。

顔が熱い...

「そ、その.....あのね....変な意味じゃないんだけど......わたし、ね、あの.....」

「お、おぅ.....」

「ご、ごめんね!!...やっぱりちょっとだけ変な意味なんだけど.....私ね.....あの、がくとのこと......す、好きなんだ.....その、付き合いたいとか....よく分からないんだけど......がくとのこと考えると....こう、な、んか、好きかなって思って...いや、あの、す、好きなんだ、けど...女の子同士ってわかってるんだけど......そ、その......」

「まっ、て、あたしも言いたいことあるんだけど」

「ぅえ!?....う、ぅん....」

音符が勇気出して言ってくれたんだからあたしはもう一言でいくしかないでしょ!!

「あんたの事好き、だから付き合って!!」

「うん!?う、うん!!」

「え、あ、いいの?」

「え!?うん!大丈夫!わたしも好き!!」

「そ、そうなんだ!!あの、さ、よろしく...」

「こ、こちらこそ末長く...!!」

謎の熱い握手を交わした後、なんだかよくわからないテンションのまま2人で眠りについた。


いや、まったく眠れなかったけど。

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