方針転換

 さて、突然変わった僕の方針転換により、今日の僕のベッドにはおにゃのこが何匹か……もとい、何人か居座っていた。


 よく、自室で遊びを教えていると、眠たくなってそのまま寝てしまう子や、「タダヒトと寝るー」とか言って来る子をどうにか自室まで戻していたのだが……もうそんな必要はない!


 先ほど、エリカにボコられたというのにも関わらず、僕は懲りない奴だった。大丈夫。一線は超えないから。なんて、健・全・!


 単に面倒くさくなっただけともいう。返す必要がなくなったのなら、このままでもいいだろうっていう。


 大して広くもないベッドに三人ほど横たわっており、そこに僕も入ると四人だ。さすがに狭い。というか、暑苦しい。


 今はまだ春だから何とかなるかもしれないが、夏になったらとてもじゃないが、一緒に寝るなんていうことは不可能だろう。暑くて寝れません。


 女の子と一緒に寝たことがある人ならわかってくれるだろう。この暑苦しさが。


 いえいえ、決して自慢などではありませんよ。はい。


 女の子が抱きついてくる。ちょっと苦しい。僕もついでに抱きついてみる。相手は寝ているので特に反応もない。柔らかい感触とほのかな匂いが漂う。


 くんくん……いい匂いだ。匂いフェチってわけじゃないが、やっぱり匂いって大事らしいよ。匂いが駄目な人とは絶対に付き合えないっていうし。


 体臭ね。ほら、自分の体臭が気にならないのと一緒で相手の体臭が自分好みか、気にならないなら、その人とは合うってことらしい。そうかもしれないね。


 しかし、理性を開放して欲望を開放するだけでこんなにスッキリするとは。


 とはいえ、これはこれでムラムラしてくるのだが……。○ナニーはトイレで済まして来ないと行けないね、はい。


 寝ている女の子の顔がこっちに近づいてくる。キスしてしまいそうなぐらいの距離だ。


 さすがの僕もその辺は弁えているというか、女の子の唇を勝手に奪うなんてことはしません。


 しかし、こうも狭いと身動きが取れない……避けようにも避けれないというか。端っこに入ればよかった、せめて。真ん中に入ってしまったせいでどちらにも行くことが出来ないのだ。


 いやあ、男だったらやっぱり真ん中に入って女の子を侍らせたいものでしょ?


 どっちかというと、僕は奴隷のような女の子がほしいな。何でも言うことを聞いてくれるモルモットのような……現実ではそんな子いませんからね。


 でも、この世界にも奴隷はいるようだし。欲しいねぇ……。


 けど現実の奴隷を見るとなんだか胸糞が悪くなる。やっぱり、その辺は日本人らしいというか。非人道的な行為ってなんだか見過ごせないものだよね。


 自分の思い通りになる女の子は全男子のあこがれですけど。


 ようするに、性的欲求の対象物としての奴隷はどうも抵抗があまりないというよりは欲求の方が勝ってあれしちゃうのかもしれないけど。


 後、女の子には絶対に理解出来ないものとして、コスプレがある。


 ブルマとか、メイドとか、スク水とか……そういうプレイを夢見るのが男子ってものだろう。女は意味不明の理解不能って言うけどさ。それが、男のロマンってものですよ。


 しかし、パジャマ姿の女の子ってかわいいもんだね。見ていてそう思う。ピンクの可愛らしいうさぎのマークが入ったパジャマとか。全体が緑で水玉入りとか。


 女の子はピンクとか緑とかのパジャマを着ていることが多い。後は、動物シリーズ。


 果物シリーズなど。ここで寝ている女の子達もそんな感じのパジャマだ。

 そんな女の子達を十分に堪能した僕は、満足気に眠りについたのだった。


 □ ■ □


 朝、頬の痛みと共に目が覚めた。エリカさんだ。案の定、エリカにバレたようで、鬼の面をつけたかのような形相で僕を睨みつけていた。こえぇえ……。


「あんたって奴は……急にどうしたわけ! 前はこんなことする奴じゃなかったでしょ!」


「まあ、目覚めたといいますか。面倒くさくなったというか。別に女の子と仲良くして悪いことでもないだろ?」


「大有りよ! 思春期の女の子をたぶらかして! いいかげんにしなさいよ!」


 エリカの言い分の方が今回は最もであった。なので、僕は特に言い返すこともない。


「黙ってればいいと思わないでよね! あんたたちも、こんな奴にベタベタしない!」


「えー。いいじゃん」


「ねー」


「一緒に寝るの楽しいもーん」


 まさに中学生のセリフ。後先考えないで、楽しけりゃなんでもいいやって奴。これが若さか……。って、僕も大して歳変わらないって。1~3才ぐらいの差だよ。


「皆、楽しくやっているし、何も問題はない」


 キリッ。とかやってみる。


 張り手が飛んできた。


「ふざけないで! いい加減にしないと、ここから追い出すわよ!」


「お前にそんな権限があるのか?」


「シーナさんに言いつけるわよ!」


「どうぞ」


 エリカはその言葉で完全にカチンと来たようだった。どうにでもなれだ。大体、どうして僕がいちいち理性に縛られて面倒なことをしないといけないのか。バカバカしい。


 現代ならそりゃ一発アウトで社会的に抹殺されちゃうから出来ないのはわかるが、ここではそんな問題はない。たぶん。だったら、ヤラなきゃ損じゃん。


 というか、単なるスキンシップの延長線上のことだし。あそこまで怒る必要もないだろう。大体、エリカには何の関係もないわけだし。


 エリカは完全に怒ったようで、シーナさんに文句をぶつけていたが、シーナさんは困ったようにエリカをなだめていた。


 シーナさんは特に僕に何か言うこともなかった。つまり、特に問題がないと言ったようなものだ。お墨付きも貰えたことで、これから楽しい女の子ライフが始まるわけですね、わかります。


 人間、一度壊れると歯止めが利かなくなるようだ。このまま突っ走るしかない。


 まあ、壊れるというよりはたがが外れたというべきか。従来の束縛がなくなって、緊張が緩んだのだろう。ほら、よく子供の頃押さえつけられていた人が大人になってから滅茶苦茶やるようなもの。


 そんな感じで特に縛られることもないとわかると、途端にやりたい放題になってしまうのは別におかしいことではないだろう。問題は一度蜜の味を覚えてしまうと、もうもどれないということだが。


 もしも、元の世界に帰れるようになっても現代で同じことをしでかしかねないってことだ。そもそも僕は現代に帰りたいのだろうか。ここまで来ると特に帰りたいとは思わなくなっていた。


 特にこの生活に困ったわけでもないし、女の子だらけだし。強いていうのなら、ネットやゲームやアニメがないことぐらいだろうか。でも、そんなものより現実の女の子をはべらせる方がよっぽど有意義だよね。


 とはいえ、いつまでもこの生活が保証されているわけじゃあない。


 いつどうなるかなんてわからないのだ。そういうプレッシャーを感じていなかったわけじゃなかった。この間の件もある。


 だからだろうか。死ぬ前に何かしたいじゃないけど、何かこう……生き急いでいるというか。最後にやりたいことやっておこうみたいな……はは、考えすぎか。


 そんなこんなで、今日も女の子達といちゃいちゃした。主に中学生の女の子達と。僕はロリコンかよと。単に高校生よりも、中学生の子のがとっつきやすいだけの話なんだけどね。

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