ノートルダム

見事な情景描写。 品のある言い回し。 方言とかね。 年相応の言葉使い。 歌詞。 土地の人の視線。 研究所の質感。 超常なんてモノはなく、 そこにあるのは情感こもったヘド…続きを読む

繊細で、それでいて緻密で、 文字を眺めるだけでも美しい物語。 大道芸ではない魔術。 これこそまさに失われて久しい。 隠秘であったころの魔術的な言葉遊びがとても楽しい。 それで…続きを読む

人の心、人の言葉、 溶けて消えてしまうことが多いけど、 きっとどこかで、なにか積み重なってゆく。 物書きの仕事は、 その言葉を形にすること。 恐怖であれ、悲しみであれ、 喜びで…続きを読む

シンプルに見えて、手の込んでいる小説です。 難しいことをあっさりと、そしてわかりやすく。 だから次の展開が気になって、一気に読んでしまう。 だいたい、 前後編で構成している短編に…続きを読む

刺激的な言葉の運用。 独特の感性がSFをSFたらしめる。 失敗するとただのローファンタジーに堕ちるギミックをうまく使いながら、 作品としてはちゃんとSFとして成立させている。 …続きを読む

知っている固有名詞や人名が散らばっている。 これは、悪い意味ではない。 これによって、登場人物や情景が、はっきりと浮かび上がってくる。 文章は、若い！ 少なくとも、干からびた感性…続きを読む

ビジュアルが、ヤバい。 そう、それなりの数の怪異が発生する。 けど、後半の数行。 ここにゾッとした。 うわーーー。 悪夢であったほうが、マシな状況というのは実にエグイ。 …続きを読む

ネタバレです。 ずっとついてくるナニカ。 じわじわと迫ってくるナニカ。 ほのかに香る恐怖と、その恐怖がなかなか確定しない絶妙なバランス。 そして最後も、余韻が　残る。。…続きを読む

さて、この悲劇の要因は何だろう。 そう、考えさせられてしまう。 王子様だろうか。 それとも詩人だろうか。 或いは死んでしまった王様だろうか？ いやいや王子様の「お母様」も疑わし…続きを読む

この小説のラストの余韻、最高です。 悪い夢、を見ているかのような空気感。 完成度の高い不気味な小説です。 テンポよく物語が進む？ いやいや、だからこそ怖いのだろう。 彼と彼、…続きを読む

生暖かい、そんな質感を感じるぐらいに、 情景を描く繊細な描写。 呼吸音や、足音、 あるいは表題の通り 誰かの視点。 そんなものを感じさせる完成度の高い不気味な小説です。 怖れ…続きを読む

すみません。これは、エグイ。 読んじゃったよ、というのが本音です。 そう、さわりを読み始めると、 続きが気になり過ぎて一気に最後までいってしまう。 後半は、まあ、アレだ。 アレ…続きを読む

小説は想像の余地が描かれてる。 けれどもこの小説はそのリソースを恐怖で埋めようとしてくる。 この小説は、余計な表現、その一切を排し、 その執拗なまでの「現実」に裏打ちされた真の恐…続きを読む

タイトルがね。 すばらしい。 いや、ほんとにこんなゲームがあったら、是非プレイしたい。 この物語を読んで思ったのは、 そんなに大きな風呂敷を広げなくても、 こんなに面白い世界が構…続きを読む

やさしい何かに触れられる作品。 こんな友達がいたら、 こんな親友がいたら、 こんな幼馴染がいたら、 そうしてこんな結末があったとしたら、 泣いて、それから前を向けるだろうか？ …続きを読む

納得。 設定が分かりやく、物語の展開も自然。 筋立てがシンプルで、最後まで一気に読めました。 洗練された文章は本当に読みやすい。 この話が持つ独特のリアルさ、雰囲気が好物で…続きを読む

蜂蜜種を捧げながら、かの方にご奉仕を！ あい　あい　はすたあ！ そう、彼方より、 そは牡牛座のアルデバラン近くからお声をいただけるハズ。 すばらしい。 さあ、信心深き同僚…続きを読む

怖かったです。 怪異がきちんと機能していて、 その理不尽さも含めてきちんとコワイ。 キャラクターもストーリーの展開も、 無理している部分が全くなく、 短編で非常に読みやすい。 …続きを読む

前半は、だまされながら読むと、 ほのぼのとした気分になる。 けれども、たしかにその操られる言葉の数々、 描かれる情景に罠が仕込まれている。 やさしい風景のなか進む物語、 後半…続きを読む

確かに色々凝縮されている作品です。 ちょっと取りこぼしたところが勿体ないぐらいに、 面白い。 物語の展開はテンポがはやく、 次々と起こるイベントというかハプニングは、 読者を彼女…続きを読む

食べて食べられて、結果的に胃もたれしそうな彼の言葉。 文章を、言葉を追うごとに、鮮明になってゆく周りの風景。 こういう文は大好きです。 出現する名詞が意外と近代的なので、 それ…続きを読む

こういう機会があったら自分はどうするだろう？ ネタバレになるけど、主人公にとってはそれこそ人生かけてもいいほどに、 大切な人がいた。 これがとてもうらやましい。 良い意味で…続きを読む

詳細な描画がイメージを膨らませる。 主人公の心の動きが不安定な世界を連想させる。 物語は急展開を迎え、やがて解放される。 シンプルな話の筋なのに、 濃厚で、複雑な物語。 一回…続きを読む

多分、既に終わってしまったけど、
でも現在も続いている物語。

やさしいけど、寂しい物語。


欠けてしまった思い出をまだ大切にしている貴方に、
是非読んでほしい作品です。

いつかだろう。 白が不気味な色として扱われるようになったのは。 これはコワイ。 でもあれだ。 もしかしたら、動機は善意なのか？ 善意をもって警告してるのか？ 無差別に広がって…続きを読む

夢の感覚というのはなかなかややこしい。 明晰夢をあまり見ないけど、覚えていることは大体悪夢が多い時分には、 この小説はちょっと厳しかった。 この感覚が、例えば料理しているとき、 …続きを読む

そうですね。ミステリにもホラーにも。 リアリティを求めるなら準備しないとね。 その準備過程をね、細かく記録とらないと。 臨場感が大切だから、音声メモとりながらでもいいかな。 或いは…続きを読む

不吉なシンボルとしてよく扱われる表題の生物。 そうでなくても、あの大きさはやはり恐怖を感じる。 そう、そこで視点がずらされる。 あたかもそれが当然のように受け取ってしまって、 だ…続きを読む

物語の始まりから、自然に話が転がりだす。 コロコロころころ、気が付けばその仕上げの一言に、 唖然とさせられる。 そして読後にうっすら感じる寒気。 一連の物語の流れ、動き、 すべ…続きを読む

舞台設定、登場人物、ああ、全部作者様の仕込みか。 前半は迷うのだ。 ミステリか？　犯人あてか？ それはもう、ベタなぐらいの探偵小説のごとく。 だけど、彼女が飛び起きたあたりから…続きを読む

最後の一行が最期を予定していたことを証明する、のか？ 主人公の行動が、もしそうだったとしたらならば、 計画的すぎて、かなりコワイ。 そうでなくても、行き着く未来は多分、 ろくで…続きを読む

タイトルからイメージしていたものと、まったく別の作品だった。 僕はこの作品が、美しく、儚い物語とはいいたくない。 目に浮かんだ情景がそういうモノだったとしても、 彼と彼女の関係が…続きを読む

読み終わって、すごく納得した。 なるほどって。 トモダチの話っていう前提も、 上手くいかされているし、 とても面白い小説です。 ネタバレですが、 感染する恐怖のギミックが、 …続きを読む

背景が目に浮かぶ。 ちゃんと練りこまれた世界観。 分かりやすくも魅力的な登場人物。 そして、彼らの織り成す役割と物語。 読みやすみ文章に、テンポの良い会話。 ああ、バトル一つと…続きを読む

巡るましく変化する立ち位置。 え、まって。 混乱しているうちに、状況を怒涛の如く叩き込まれる。 なんだろう。 明確な悪意が分からないまま、そこはかとない恐怖にさらされる。 単純…続きを読む

これはすごい。 一昔前にはやったあれを思い出した。 なるほど瘤は、、、 いいな、スプラッタ。 こういう静的にみえて、 実はかなり、という作品は大好きだ。 読者は冒頭で載せられ…続きを読む

かの伝説には諸説がある。 今回、新たにもう一つ、その伝説が加わった。 さて、読んでいた読者は思っただろう。 写っていなかったのは彼女だけだろうか？ 前振りからそんなことを想像…続きを読む

主人公は第三者だ。 主人公は傍観者だ。 だからこそ、彼しかその恐怖を知ることはできない。 彼の選択が正しいのか、誤ってしまったのか。 読者が迷っているうちに、 物語は終焉を告げ…続きを読む

この人は幸せになれたか否か。 それを決めるのは、きっとあなたではない。 こころ揺さぶられる。 グラグラとする。 読んでいて、そういう眩暈を感じる作品。 ふと自分の足元、或いは…続きを読む

誰だよ。途中でいいはなしとか思ったの。 俺だよ。 いや、上げて落として、最後にびっくりさせるという、 定石が完璧な物語でした。 キャラクターの造形も、 話の展開も、最後まで一息…続きを読む

最初の三行でこの小説は成功している。 もうこの数行を読んだだけで、読者は最後まで読まないと気が済まなくなるからだ。 掴みでガッツリつかまれる。 物語もだ。 ネタバレになるから詳…続きを読む

会えたということは、お母様もか。 怖いというより、悲しい物語。 そして切ない物語。 だから最後はホッとした。 家族に連絡を取りたくなる。 連絡がとれる家族がいる人に、是非読…続きを読む

その語り口は軽快にして、巧妙。 聞き手はどんどん物語に引き込まれる。 単語ひとつひとつに見えてくる光景。 貴方にもモモの花が見えたろうか？ モモを食べる動作がこれほど官能的に描…続きを読む

問題はそこじゃないよね。 とは作者の方の言葉だけどまさにその通りの作品。 読んでしまい、当てはまる人はたくさんいるというより、 ほぼ全員なにかしら思うことはあるのではないだろうか…続きを読む

のん。を思い出した。 前半の混乱は、もちろん回収される。 よく読んでほしい。前半のそれは、文字列ではない。 ちゃんと書いてあるから。 無駄のない表現に、 よく考えられた構成…続きを読む

読むんですよ。 書きながら！ 脳を駆使する読み物でした。 仕掛けがね。。。 そして、ちょっとアレだ。 そう考えると確かに怖い。 お寺の息子はいつだって最強。 それでいい…続きを読む

あれ、変なところでゾッとした。 読み返してみた。 気のせいだよな？ そういう違和感を楽しめる作品でした。 というか、最初の光が揺れてるシーンで既にドキドキしていましたが、、…続きを読む

エンジェル様、キューピット様、最近ではチャーリーゲーム。 カタチを変えて、姿を変えて、 でも根本は変わらないソレ。 懐かしいなぁ。 この話が怖いのは、 フィクションとノンフィ…続きを読む

暗闇と恐怖。 これほど相性が良く、そして表現の難しい恐怖はないと思う。 技量がない人間が書くと、どこかでわざとらしさが出てしまう。 そう、だからこそ、こういう形で恐怖を表現できる…続きを読む

ゾッとする物語だ。 知らないうちに何かを踏んだのか、 愛のカタチか。 切れ味の鋭いナイフのような展開。 そして刃先に感じる恐怖をしっかりを思い知る。 仲のいい友達の、 ふとし…続きを読む