言葉で弄ばれる快楽を


見事な情景描写。

品のある言い回し。
方言とかね。
年相応の言葉使い。

歌詞。
土地の人の視線。

研究所の質感。


超常なんてモノはなく、
そこにあるのは情感こもったヘドロのようなナニカ。


その生々しいまでの描写が、
肉厚な登場人物たちによって更に艶々した物語へとなってゆく。


そしてなにより50越えのオッサンを主人公に沿えるその勇気。
文中仄めかされるオッサンの過去も、鶏も。


ドロドロした昭和初期の香りが普通にエロい。



島根県と鳥取県の位置がいまだにごっちゃになる貴方におススメの小説です。
鶏だけに。

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