単語のすべてに意図があり、意思がこもる、そんな繊細な物語

繊細で、それでいて緻密で、
文字を眺めるだけでも美しい物語。


大道芸ではない魔術。
これこそまさに失われて久しい。
隠秘であったころの魔術的な言葉遊びがとても楽しい。

それでいて、キチンと読ませるバトル。
積み重ねられてゆく謎ときとそのヒント、
あるいはミスリード。

古典的といってもいいほどに、
重厚に、それいて滑らかに語られる物語は、
ただただ美しい。

そして、登場人物のみんなが少しずつ、
あるいは大胆に隠している秘め事。


頭を使う小説が必要な方におススメ。
読み終わったのにまた最初から読んでいる自分が発見できます。

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