『ケケレサマ』

女子高生三人組の日常に、怪異の魔の手が迫りくる話。
お題：「ホラー」
日本の夏ー、怪異の夏ー！どこかで聞いた気がしても委員会。
褐色水泳部、お嬢様、めかくれ女子という三人組、好きです。
中編小説なら、もっと民俗学大学教授とか、昼行燈住職とか出したかった。
地方都市に伝わる、「ケケレサマ」の語源は、一説によると「kokoro→kekere」の母音変化ではないか、という先行研究が民俗学者から発表されている。鏡を割る、という対処法も、古来、鏡が人の心を映す、という観念があったことに由来している、とも。『ケケレサマは、人の心を反映する怪異であり、恨み嫉みの陰気であれば害となり、思い遣り優しさの陽気なれば無害となる』（「日本怪異全集」豊島、2010）