「鱗」を含む小説

　地球は既に侵略されていた。 　頭から生える触手は、ぬらぬらとうねる軟体生物のようで、鎌首をもたげる蛇のようでもあった。人間の恐怖と絶望を具現化したような、言葉にも出来ぬほどの醜…

南国の珊瑚島。人魚に呪われ洞窟に籠められた少女・シギラは、右半身に鱗を纏う青年・カナサに助け出される。龍神の寵愛を身に受けたカナサに思慕と羨望を抱くシギラ。カナサの付き人・ユルも…

ラジオから流れる音楽を聞いた俺は、ふと、パンを焼こうと思い立つ。 パン職人でもなければ、自分でパンを焼いた事すらない俺は、なんとかパンを焼こうと奮闘するのだが――。 --- 黄…

人と人外がごちゃまぜの世界で ・気ままわがままに生きる天才研究者の鱗火（りんか） ・それに付き合う猫娘の世月（せつき） がてきとうにやってる中で ・その二人に振り回されつつも本当…

　鈍色の鱗に覆われた指の隙間から覗く王女の顔は、生気を失ったように瞳を閉じていた。 　王子は王家に伝わる宝剣の柄の感触を確かめながら、自身の背丈の何倍もあろうかという竜と、それに…

銀華竜を倒し、マスター・ヒナガとして翡翠女王国に残ることを選んだ日長椿。 目下の悩みである借金返済のために《校内戦》に参加することを思いついたはいいものの、 参加者選びに苦戦する…

神秘の力をもつ龍の鱗。 光の加減に応じて、青から緑へと変化する。その輝きはまるで宝石のよう。　 鱗は指輪に加工され、幾人もの人の手を渡っていった。 指輪は人の願いを叶えるもの。…

高校一年生のかほるは師匠である雫先生と薬屋で住み込みアルバイトをしていた。そんな夏のある日、雫先生に薬の配達を頼まれ神楽之森の湖へ。そこで出会ったのは美しい人魚だった。

天才で有名な父に比べて、無名で凡庸な娘。 それが私、オルティリア。 の、はずだった。 行方不明になった父を追いかけた末に、逆に見知らぬ世界へと落とされてしまう。 そこにいた…

【蛇】へび・ジャ・ダ 爬虫網有鱗目ヘビ亜目に分類される爬虫類の総称。 ながむし。くちなわ。

カツを一口頬張る。サクッ、うん、不味い！筋張っていてゴリゴリに固くって、旨味が全然感じられない。ひっでえ味だ。まあ、オークのとんかつなんて頼む方がどうかしていたんだ。そもそも魔界…

「こいつは、餞別さ。神に捧げられたあんたの純潔を『最初に』奪った男に、このまじないは取り付く」 敗戦国の巫女であった華鱗《ファリン》は、異国の覇王スレンバートルに捧げられ、神も、…

鱗澤村という田舎で猟奇殺人が起こった。 捜査官・松渡肇汰は旧友の有栖・デズモンドと共に事件に挑む。

京香（きょうか）の初恋は、山の中で自分を助けてくれた美しい瞳をもつ青年だった。 もう一度、彼に会いたいと思う京香の望みは叶うことなく年月は流れる。 そして、あの出来事は、あの美…

不老不死の霊薬といわれる龍の鱗。それを探しに行かなければならなくなった美玻は、第五王子の洸由、剣士の沖斗、異国の絵師スズリと探索の旅に出る。だが、彼らには、それぞれ胸に秘めた思い…

森で暮らす「あなた」と「わたし」。 大きく強いあなたに守られて、わたしは生きてきた。 その角も、手も、鱗も、翼も。 何もかもが愛おしかった。 ただそれだけでよかった。 けれど「…

古本屋の100円コーナーで、とある小説を買った日長椿はその帰り道にて何者かに殺された。 魔法の王国で目覚めた彼を待ち受けていたのは、紅の王姫、紅水紅華。 彼女は椿にとって、ヒロイ…

時代は星の時代“AS（Age of star ）”と変わった。 複雑、凶悪化する犯罪に対応するため誕生したBH。星間企業ミツルギは新型擬体“鱗〈スケイル〉ソルヴァイン”のテストと…

　レピシス――うまれつき手足や背中に半透明の鱗をもつ人々。突然変異の一種といわれているが、原因は不明。ある年を境に世界各国で生まれるようになった彼らは、急激に数を増やしつつある。…

その夜。グリーグラムの主、大魔法使いエバーレストはただならぬ不吉な気配で目覚めた。「何か来る・・・邪悪な、何かが・・・」 異次元からきた巨大で邪悪な黒龍がエバーレストを襲って来た…