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紫鱗に透ける

紫鱗に透ける

朝陽遥

おすすめレビュー

★で称える
★★★
★11
4人が評価しました
本文あり
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本文ありのおすすめレビュー

  • 馳月基矢
    353件の
    レビューを投稿
    ★★★ Excellent!!!

    鱗のある君もその隣にいる君も、一生懸命がとてもいとおしい

    亜希子が生まれたころ、鱗のある人間レピシスは、
    千人に一人程度の珍しい存在だった。
    差別、と呼ぶには些細かもしれないけれど、
    他人からの特別視が亜希子には付いて回る。

    医学的見地や知能指数がどうだとか、
    将来的なマジョリティがどうだとか、
    そういう言い方は嫌いで、
    何かが少しずれていて、

    悩んだり口ごもったり我慢したりすれ違ったりするのは、
    心の中に引っ掛かった小さな棘や、
    ちっぽけだとしても大切なプライドのためで、
    鱗があってもなくても誰だって足掻いているんだ。

    知らず知らずのうちに自分自身に貼ってしまった
    レッテルを一度、フラットにして。

    負けるな。

    正直に、強く、自分とも相手とも向き合っていけそうな、
    希望の感じられるラストが印象的な青春ドラマ、人間模様。

    すごく好き。

    • 2016年9月25日 05:16