「背徳」を含む小説

【長編】 シキラク、それは天子に捧げる供物。 美しい音と色を紡ぐため、選ばれた少女たちは器（うつわ）を奏で続ける。 『共感覚』という祝福された才を持つ十三歳の少女、ケイカ。 友…

萌神「太陽の如く輝きを放つ私こと萌神幼女が下界に降り立ったのを偶然目撃してしまったことから、波野雄常の視覚情報は無くなってしまう。慈悲深き女神の模範である私はそれに責任を感じ、償…

小学一年、翔平の一夜の冒険譚。 両親があれほどまでに制止させてきた「大人の飲み物」を手に入れるため、翔平はその夜、とある倒錯を決行した。 リビングの冷蔵庫。 足を進める度に垂涎と…

　同級生の塩見さんが大好きな佐藤さん 　塩見さんにバレバレなのに「女の子同士なんて間違ってる」と、頑なに自分の想いを封じ込める佐藤さん 　真面目な佐藤さんに言い訳を作ってあげる。…

　例えば、自分がある女の背後に立っているとする。 　だが、その女はまったく気づかない。 　それではと思い、さらに近づいてみる。 　それでも、気づかない。 　次の手を打ち、顔をのぞ…

帰ってくると妹の友達が家にいた。 だけどその妹の友達は実は彼女。 鬼のいぬ間に、ではないけれど妹がいない内にイチャつこう。 これはそんなラブコメ。

その男、露出狂。 あまりの芸術的露出によって全裸を司る神に認められ、超常の力を得た彼。 更なる圧倒的な露出によって、男のリビドーは加速する。

ブッド♂とクーコ♀の幼馴染ふたり。 愛の共同作業でやってはいけないことをやってしまう背徳のストーリー。 幼馴染という最強の属性が、世界の命運すら左右してしまという不条理。

　どこか病んだ目をした、背徳的な雰囲気の美少年来栖双葉は、怒ったり、感動したり、とにかく感情が高まると女の子になってしまう体質の持ち主だった。故に、彼は今日も世間に蔓延る天下りや…

来館者が途絶えた深夜の美術館、二枚の絵は互いの視線を通して背徳に耽溺していた。

たった一度だけの逢瀬だった それでも心は止められない それは思い込みの幻なのか 真実の想いなのか 不慣れなSNSの中で、不慣れだからこそ 落ちていくこともある どちらのラストが…

小学生の頃に引き取られてから、ずっと本当の姉弟みたいに過ごしてきた二人の物語。 当たり前だった日常が、気づかないうちに崩れていく。 小さな綻びは気づかないふり、そうすれば元に戻…

かつて幸せだったはずの家族は生き別れになった。 富豪の義娘になり鉱山開発を行う妹を、近くの貧民街で身元を明かせないまま見守る日々に、終焉が訪れる。 痩せた男は彼女にもう近づくなと…

　ダーシアの世界は異腹の兄である正嫡の王子さえいれば完成していた。エルゼイアルは父王の庶子である異母妹を何よりも必要としていた。 　禁じられていると気づいたときにはもう遅かった。…

1970年。田舎の農村に住む青年、村雨耕一郎は遠い異国の少年、サンディと文通をしている。その交流は平凡から切り離されたような感覚があった。 サンディが話す「雨の日に舞う少女」が楽…

本当は緊張してた、賭け、だったし。

とある酒場に女性が訪れる。 左手、左足には鉄製の義手と義足。 左目には顔半分を覆う程の眼帯をした奇妙な女性であった。 だが、顔を注視すれば驚くほど整っており。 色素の抜けた白髪…

　自殺|幇助《ほうじょ》を依頼された。 　報酬は一千万。前金二百万。 　なぜ、と何度訊いたかも分からない。 　どうして、と自分に何度問いただしたかも分からない。 　僕は手のひら…

紀元二千七百年代半ば、鬱屈とした風紀振肅社會。 世界大戰の勝者、樞軸國の想う理想社會は色褪せ、憂う。 儚く脆い微妙な均衡に雁字搦めな大日本帝國に、否、世界に、僅かな緊張が走る。 …