シキラク(色楽)

作者 まきや

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★★★ Excellent!!!

感想やレビューを躊躇うほど美しい心理描写。一文一文が呼吸するたびに、読者の目にも色が浮かぶ。

読み終えた今も、胸が苦しい。悲しいのではない。感情を超えて心を揺さぶられている。

賞賛はいくらでもできるけれど、どう言葉にしようとこの作品がもたらす感動は伝えられない。

言葉に出来ない自分が悔しい——そう思わせてくれる作品と出会うために、私は本を読んでいる。まさか、WEBでここまで打ちのめさせるとは思ってもみなかった。

好きな文を友人に語りたい。声に出したいほど、音にしたいほど、この作品の言葉には感情が息づいている。

どうか、文量に臆さず読んで欲しい。そして最終話のあと、隠された真実を噛み締めて欲しい。
きっと何度も、泣きそうになるから。

★★★ Excellent!!!

ずっと書きたかった。
念願のレビューです。

ほんとうに素晴らしく、美しいだけでない光と影の世界。わたしがどう説明しても、魅力はきっと伝えられません。

この物語は、色楽というシンプルなタイトルにも関わらず、内容がものすごく濃くて長くて失礼、重いです。でも読後感はとても良くて、いわゆる「ああ、明日からわたしもがんばろう」と思える活力小説だと思います。

途中ほんとうに暗くて(失礼パート2)それなのに、読む手が止まらないのは、ひとえに作者の力量の高さ(こんな陳腐な言葉じゃ足りない。力量云々で言うとこの人はもうプロですよ。お金とれる。断言する)と、この非日常に満ち満ちた世界を「常識」として描き切ることに、尽力した・・・いわば魂のようなものが感じられるからだと思います。

そして、この物語を薦める上で外せないのが、アーティスティックな感覚。

あまり書くと盛大なネタバレになるので最低限にしますが、色が鍵となる物語なだけあって、どの回もその回が持つ色のコントラストがすごい! たぶん狙ってるのだと思うけれど、毎回色が違うのです。ああもう、書けない。とにかく読んで。無料で読めるプロの本だから。

色が鍵と見せかけて、ほんとうの鍵は恋、なところにも注目してください。これはあれだよね。めっちゃ前半に出てくるからいいよね。

まさかそうくるとは・・・な、ラストを迎えます。

どのキャラクタも作者は愛しているなときゅっとくるラストでした。

この物語ぽくいうと、色を添えていますね。

あ! レンブラントの絵画。しっくりくる表現がありました!

この物語はもはや、レンブラントの絵画なんですよ!

レンブラントの絵画や、ユゴーの「光と影」という詩、読んでいる途中それらふたつが常にチラついていたのです。

傑作とか快作とか秀作とか、世の中に小説を褒め称える言葉は数多あれど、それらすべての言葉が霧… 続きを読む