歴代カクヨムWeb小説コンテスト受賞者インタビュー|望月くらげ【第2回恋愛部門特別賞】

賞金総額600万円、受賞者はKADOKAWAからの作家デビューを確約する第4回カクヨムWeb小説コンテストを、今年も12月1日より開催します。

そこで、かつて皆様と同じようにコンテストへ応募し、そして見事書籍化への道を歩んだ歴代のカクヨムコン受賞者にインタビューを行いました。創作のルーツや作品を作る上での創意工夫、そして受賞後の変化などを語っていただいた受賞者の言葉をヒントに、小説執筆や作品発表についての理解を深めていただけますと幸いです。



第2回カクヨムWeb小説コンテスト 恋愛部門特別賞
望月くらげ
▼受賞作:この世界で、君と二度目の恋をする (受賞時タイトル:初恋ダイアリー)
kakuyomu.jp

──望月さんは、どのようなきっかけで第2回カクヨムWeb小説コンテストに応募されたのでしょうか? コンテストに応募される以前から商業デビューをしたいという気持ちはお持ちでしたか?

以前から書いていた小説がちょうど10万字に達したタイミングで、第2回カクヨムWebコンテストが開催されることを知りました。
周りの知り合いも応募するということだったので、「これは私も出すしかない!」と思ったのがきっかけです。

自分が書いた作品がいつか本になればいいなとは思っていましたが、商業デビューは現実とは程遠く夢のまた夢のような状態でした。

──受賞作は着想から完成まで、どれくらいの時間をかけましたか?また、10万字の作品を作るにあたって、スケジュールは意識しましたか?

趣味でのんびり書いていたので、着想から1年ぐらいかけてゆっくり書いていました。
プロットなんかも作ったことがなくて、結末だけは決めていたのでそこに向けてどんなふうにキャラクターたちが動くのか自分でも楽しみながら書いていました。

なので、スケジュールなども特になく、楽しんで書いている内に気付いたら10万字を超えていた、という感じです。

── コンテストで受賞が決まってから書籍化するまでの思い出や、印象深いエピソードを教えてください。

受賞が発表になって、たくさんの人から「おめでとう」と声をかけて頂きました。本当にありがたかったです。

あとは自分で書いていた時に気付かなかった疑問点を編集さんから指摘いただき、ブラッシュアップしていけたのが凄くいい経験になりました。
その時指摘して頂いたことをふまえて、「誰が読んでも迷いなく理解できる文章にする」ということをその後は意識して書くようになりました。

──受賞作『この世界で、君と二度目の恋をする』が望月さんのデビュー作となります。作家としてはじめての単行本を刊行したことで、身の回りになにか変化はありましたか?

本屋さんに行って自分の書いた作品が並んでいる、という経験を初めてしました。
嬉しいような照れくさいような気持ちになりながら、多分十数店舗は見に行きました(笑)

近所のよく利用する本屋さんだけがずっと入荷してくれなかったのですが、重版のおかげか、最近やっと棚に入っているのを確認して「やった!」となったのをよく覚えています。


▲応募作『初恋ダイアリー』は受賞後、『この世界で、君と二度目の恋をする』と改題して2018年4月19日に単行本で発売された。

──『この世界で、君と二度目の恋をする』は評判を呼び、重版を重ねる好調な売れ行きを記録しています。Web連載時から読者の支持が大変厚い作品でしたが、実際に書籍として発売された作品がこのような評価を得た実感はありますか?

有り難いことにファンレターを頂いたり、あとはツイッターで感想を送ってくれたりする方もいらして沢山の方に読んで頂いているんだなと喜びとともに驚いています。

重版を重ねることができたのも、手に取ってくださったたくさんの方々のおかげです。本当にありがとうございます。

──これからカクヨムWeb小説コンテストに挑戦しようと思っている方、Web上で創作活動をしたい方へ向けて、作品の執筆や活動についてアドバイスがあれば、ぜひお願いします。

好きなものを楽しんで書いてください。

書くのが苦痛になると、本当にしんどいしもったいないです。受けることとかを考えるより、自分の好きなものを書いてそれが結果的に誰かに届くのが一番かなと思います。

──ありがとうございました。


【好評発売中!】『この世界で、君と二度目の恋をする』
著者:望月くらげ イラスト: ナナカワ

私は、過去を変える。
それがたとえ――許されないことだとしても。
付き合っていた少年・新から、突然別れを告げられた少女・旭。
思い出を引きずったまま高校生になった旭はある日、新が病気で亡くなったという知らせを受ける。
彼がつけていた日記帳を受け取った旭は、その日記に秘められた驚くべき「秘密」を知る。
それはとても不幸せで、幸せな「初恋のやり直し」のはじまりだった――。

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