カクヨム甲子園2024大賞受賞者インタビュー 冷田かるぼさん(ショート部門『蝶の味』)

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先日、高校生限定の小説コンテスト「カクヨム甲子園2025」の詳細が発表されました。
7月8日(火)の開幕に先立ち、今から作品の内容を考えている方、これから応募を検討したい方など、参加を予定している皆様へ向けた「歴代受賞者のインタビュー」をお届けします。

今回は、昨年のカクヨム甲子園2024《ショート部門》で大賞を受賞した、冷田かるぼさんにお話を伺いました。

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――カクヨム甲子園への3度目の挑戦で見事大賞を獲られましたが、1度目・2度目と3度目の応募作品で変えたこと、逆に貫いたことなどがあれば教えてください。

冷田かるぼ
正直なところ、意識的に変えたところは特にありません。書きたいものを書きたいままに書いていました。強いて言うのであれば、2024のカクヨム甲子園では今までの作品で応募できるもの全てを応募し、もう本当に最後だ!という意識を固めていました
昔の作品を応募するのに躊躇っている方もいらっしゃると思いますが、最後の年には全て応募した方がすっきりします。最後でなくとも、年によって通過したりしなかったりはもはや縁と運なので、迷うなら応募しちゃいましょう! 手直しはするもしないも、自分のしたいようにした方がいいです。

――カクヨム甲子園参加以前に、創作のご経験はどの程度おありだったのでしょうか。

冷田かるぼ
広義の創作、という意味では物心つく前からやっていたような気がします。よく漫画を描いたり、怖い話を考えたりしていました。
本格的に小説を書き始めたのは中学生からですが、初めて完結させた小説は受賞作の『蝶の味』です。高校一年生の四月に書き上げたものだと思います。それまでは長編の設定を考えては放置、を繰り返していました。

―― カクヨム甲子園で大賞をとられたこと以外に、応募から授賞式を通して、参加してよかったと思ったことを教えてください。

冷田かるぼ
まず、たくさんの友人と出会えたことです。文芸部に入部したり、カクヨム甲子園に応募しているということで学校の友人にも応援してもらえたり、とにかくカクヨム甲子園には恩しかありません。
もちろんリアルの関係だけではなく、ネット上でもたくさんの人に出会えました。サークルを組んだり、お互いの作品を批評したりする仲間と出会えたことが本当に嬉しいです。

記念品の表彰盾(制作:キンコーズ・ジャパン株式会社様)

――小説を書く際に影響を受けている作家さんや作品があれば教えてください。

冷田かるぼ
昔から好きなのは西尾維新先生の『悲鳴伝』(講談社ノベルス)です。特に小説を書き始めたころは強く影響を受けていたと思います。
最近は身近なところですが、とある先輩に影響を受けています。それ以外にも、周囲のまっすぐな創作に心惹かれて影響されることが多いです。

――『蝶の味』はどのような着想で書かれた作品でしょうか。

冷田かるぼ
蝶を食べる夢を見たのがきっかけです。夢の中での蝶の食感があまりにリアルで気持ち悪かったので、小説にしてみようと(なぜか)思って執筆しました。だからこそあまり深掘りし過ぎていない内容になったのかもしれません。

――受賞作でも受賞作以外でも、応募された作品への思い入れを語ってください。

冷田かるぼ
一番思い入れのある作品は『雪融けのケロイド』ですかね。簡単に言うと先輩に一目惚れする話なのですが、その先輩には実際のモデルがいまして。先輩との思い出がぎっちり詰まっているので、中間選考の結果が発表された時は嬉しくて崩れ落ちてしまったのを覚えています。

二番目は『遥か、人生証明』です。選考は通過しませんでしたが、友人からはかなり好評でした。創作を辞めたいと思ってしまった自分を叩き起こすために書いた小説なので、他の悩んでいる誰かにも刺さったのだと思うと感慨深かったです。

――作品を完成させるための執筆作業の際、行った工夫などはありますか?

冷田かるぼ
書きたいと思ったらもうその瞬間すぐ書く! ということです。基本的には学校で書いていました。正直、課題より執筆を優先したこともありました。皆さんはせめて終わらせてから……と言いたいところですが、課題が終わっていないのに執筆してしまっているという背徳感がむしろ創作意欲を後押ししてしまいます。 自分の意欲をコントロールする術を知りたかったです、皆さんは自分なりに編み出してください……。

――最後に、カクヨム甲子園2025に挑戦する高校生にメッセージをお願いいたします。

冷田かるぼ
まずは一言。羨ましい!!!!!!!!! カクヨム甲子園に参加できる、というそれだけで羨ましいです。好きなように書いて、出してください。 どんな結果になろうとも、後悔するときは後悔します。ですから、悔いが残らないように、というよりは、もう、やりたいようにやっちゃいましょう。 それだけです。

冷田かるぼさん、ありがとうございました!

▼カクヨム甲子園2024のロング部門大賞受賞者、蘇芳ぽかりさんのインタビューはこちら

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「カクヨム甲子園2025」の応募受付は、7月8日(火)正午から開始します。
皆さまのご応募、お待ちしております!

▼「カクヨム甲子園2025」応募要項

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