第16話 稽古と商品開発だよね。


前書き:今日から5千時投稿&17時10分投稿です。よろしくお願いします。




追記:5千字はやっぱり書けない。対策として自分の書いたプロットをchat GPTに見てもらって自分で原文を書いて無駄を省くことにしました。何度も変えてすみません。












 次の日になったよ。朝起きたら、リリィお姉ちゃんが抱きついたまま離れなくて僕の下半身は大変なことになってたよ。しかもリリィお姉ちゃんが寝ぼけながら下半身をサワサワしてきたから色々な意味で困ったよ。


 起きてきたリリィお姉ちゃんがスッキリさせておく? とニヤニヤしながら言ってきたから、真剣な顔でリリィお姉ちゃんなんて嫌い!! って言ったらおろおろして謝ってきたのは別の意味でスッキリしたな。


 もちろん、リリィお姉ちゃんは好きだよ。でもこうやって弄ばれて黙ってるのは違うと思うんだ。だから厳しく叱ったよ。


「僕ちゃん、からかいすぎちゃったね、本当にごめん。でもスッキリしたかったら言ってね? お姉ちゃん、あの、その…… いつでも歓迎だからね??」


 と言われた時はリリィおねえちゃんにクラっとしたよ。こう言うところで許してたらキリがないから怒ったふりを続けたけどね。


 朝食は丸黒パンと目玉焼きと猪肉の干し肉だったね。かなり固くて、噛みちぎれないかと思ったから、セスに頼んで細かく切り分けてもらったよ。セスは軟弱ですねえ、と言っていたが、普通に食べてるみんなが異常なだけだ!! 


 ゴン太師匠との稽古は充実したものになったよ。まずは昨日の「魔気」の復習から始めてたな。


「うん、いい感じだ。次は魔気を鎧のようにイメージしてみるだ。」


 これが意外と難しかった。まず僕はまだ魔気を纏うだけで精一杯だ。だから追加で鎧を纏うイメージができなかったのだ。ゴン太が闘気を鎧のように変える姿を必死で目に焼き付けたんだよ。


 それでもできなかった。僕は西洋鎧を見たことがなかったからねぇ。


「何かイメージしやすい形に変えてもいいだよ。鎧じゃなくてもいいだ。」


 ゴン太のアドバイスで何かイメージしやすいものを考えることにしたんだ。ゴン太はどんなイメージなの?? と聞くとオラは武術の神と言われるランカル様の像をイメージしてるだと言われたよ。


「オラはなぁ、若い頃は無鉄砲で誰にでも突っかかっる馬鹿ばかりしてただ。道場破りみたいなこともしてたんだなぁ。でもある時行った武術の道場でそこの師範にボコボコにされただよ。オラは闘気を纏って戦ったのに闘気も魔気もなしで動けないくらいだ。


その師範に言われただ。そんな生半可な体と心と技術では俺には勝てん。だが武神ランカル様なら言われるだろう。武の道は誰にでも開かれている、と。ならその武の道ってやつに挑んでやると思ってそこの道場に通っただ。


その時飾られていた武神ランカル様の像が忘れられなくていつの間にか闘気の鎧が武神ランカル様の鎧になってだよ。トオルは忘れられない鎧や身を守るイメージのものはないだ?」


 ゴン太師匠の過去の話は興味深いものだったね。そんなヤンキーみたいなことしてたとは想像できなかった。武の道は誰にでも開かれているか。勿論僕にも開かれているはずだ。いっちょがんばりますか!!


 自分が身を守るものとして頭に浮かんだのは結◯師の主人公が使っていた結界術の一つ、絶界だ。あのオーラを纏った姿は今でも目に焼き付いているよ! だから魔気をあそこまで大きく身に纏い、世界を拒絶するオーラとなす。


 確か作中でのイメージは自分を中心とした力の渦の流れを作り、身に纏うだったな。まず魔力の渦を自分の中で練り上げて、更に自分の外側に丸く纏うように魔気を増幅する!! そして完成した。


「トオル、それは……!! 伝説の纏い術「仙気」につながる「魔気」の極み、「魔界」じゃねえか!!」


「ゴン太師匠、これは「魔界」ではない、「魔絶界」だよ」


「「魔絶界」…… だべ……?」


「魔絶界」とは魔気の極みの一つで世界を遮断し、拒絶するもの。魔絶界で敵に突っ込むと敵は消滅する、らしい。試しに石ころを魔絶界を纏った僕に投げてもらったがチリも残さず消滅した。


 できた技がカッコ良すぎて有頂天になって喜んでいる僕にゴン太師匠は釘を刺してきた。纏い術を極めているものには通用しないと。ゴン太師匠は少し悔しそうだったからただの負け惜しみだと思っていたけど、すぐにそれを実感するのであった。


 ゴン太師匠が最近体の底から力が湧いてくるんだべ!! と言って、ボディビルダーがするようなマッチョなポージングを見せてくるのはイラッとした。


 これで午前中の稽古は終わりだ。昼ごはんを食べて少し休憩する。次はお待ちかねの商品開発だ!!  これにはリリィお姉ちゃんとセスがついてくる。ガラルも何とか煙草に代わる商品を作ってくれ!! と言って送り出してくれた。


 商品開発としてまず最初に始めるのは何にしょう。そうだな。アナザークラウドの煙草がなぜ魔力を回復させるのか、リリィお姉ちゃんとセスに教えてもらおう。


「僕ちゃんも詳しく知らないけど、原料に魔力を回復させる魔力草が使われているのは知っているわ。後はハーブと…… 後は知らないかも」


「爺は知っていますぞ。魔力結晶の粉と癒しの樹脂と魔力増強の花を含んだものを混ぜているようですな。オーガ族の煙草を自作する職人に聞いたことがあってですな。」


 ふむふむ、知らないものばかりだな。神様ノートで調べてみるか。


 魔力結晶:魔力を蓄える能力があり、粉末を煙草に混ぜることでその効果を持続的に放出させることができるわ。


 癒しのレジン:燃焼時にリラックス効果をもたらす樹脂で、吸引することで心身の疲れを癒やす効果があるのよ。


 エナジーフローラ:特定の花から抽出されたエキスで、魔力の回復速度を高める効果があるみたいね。


 なるほどなあ、魔力結晶で煙草に魔力を蓄え、癒しのレジンで煙草にリラックス効果と燃焼効果をつけ、エナジーフローラで更に香り付けをして、魔力の回復速度を高めている。


 このタバコの仕組みを考えた人は天才だな。敵に回したら手強そうだぞと考える。それにしても難しいなあ。スナック菓子はまずポテチだろ、普通のじゃがいもで作るとあっという間に人族に真似されそうだから。色々考える必要がある。


 そして保存の問題もある。樹脂からプラスチックとほぼ同じのレジンを作って袋を作ろうかと考えたが問題がある。袋詰めの方法が僕にしかできないのだ。


 ガラス瓶でもいいのだが、ゴブリン村では鍛冶や工芸技術は必要最低限のものしかないらしいね、困ったよ。他の村に頼むという手もあるのだが村と村の距離が遠いのがネックだ。


 うんうん、唸っている僕を見かねたセスが言う。


「トオル様はいかんせん、頭で考えすぎな風に見えますぞ。爺に話してくだされ。そうすれば解決方法が見えてくるものもありますぞ。」


「僕ちゃんにも話してよ、トオル君は頭が良いかもしれないけど、1人でできることには限界があるんだからね。それにまずやってみないと分からないことも多いんだよ。」


「それもそうだね、セスもリリィお姉ちゃんもありがとう。ひとまずやってみるよ。」


 ひとまずポテチは置いといて、アナザークラウドで旅に必要なものを知ることにした。セスとリリィから出てきたのは5つの大事なことだったよ。


1:武器と防具:旅路の危険から身を守るために、剣や盾、鎖帷子などが必要だよ。


2:食料と水:旅の途中で補給が難しいため、乾パン、塩肉、水筒などを持参するね。


3:馬または荷馬:長距離を移動するための主要な交通手段だ。


4:地図とコンパス:道に迷わないようにするために必須だよな。


5:宿泊用具:テントや毛布、生活魔法による種火、なければ火打石など、野宿に必要な道具を準備するよ。


 特に水は重要だよね。そう話すとリリィお姉ちゃんがあーっ!! と僕を指差す!! 何だ何だと思って聞いてみると、初めて会った時にしてたことを思い出して!! と言われたよ。

 

 初めて会った時って…… おっぱい揉んだこと?? 首を捻っていると、リリィお姉ちゃんが言う。


「僕ちゃんの、その、それはいいの!! トオル君が倒れてて、周りの地面が濡れてたでしょ?? だからトオル君の錬金術で水を出して飲もうとしたんじゃないか! って思ったの!!」


 あっ!! そのことか〜〜 確かにそんなことやった気がするな。そして食いつくセス。


「なんと!! 水属性適正や生活魔法持ちでなければ、水は出せないと言うのに、錬金術でそれができると言うのですか!! ぜひ爺に最初に教えてくだされ!! 」


 聞けば、セスは魔法全般に強いスキルと魔法やスキルを魔法陣にして物体に刻むことができる魔法陣術というスキルを持っているのだそうだ。だが肝心のMPがあまり多くないそうで、魔力の節約には並々ならぬ熱意を持っているそうだ。


 そういえば、セスをしっかり鑑定したことなかったよな。鑑定しておこう。


名前:セス・G・ランドロス


性別:男性


年齢:150歳


ステータス


体力:C

魔力:C

筋力:E

器用さ:B

防御力:D

速さ:C

運:D


スキル


魔法全般:レベル7

魔法陣術:レベル10(マックス)

魔力制御:レベル9

魔法知識:レベル8


ユニークスキル


指揮者の魔法陣:レベル5


称号


魔法陣の名手

魔法学の教授


 セスのステータスを見ると、かなり魔法系のスキルが強いなあ。でも魔力はCで僕と一緒だ。筋力がEで防御力がDだから、物理的な強さはあまりなさそうだ。僕のイメージする典型的な魔法使いって感じかな。


 魔法全般がレベル7で魔法陣術はレベル10か、魔力制御と魔法知識も高い。称号に魔法学の教授が付いているだけあるな!! ただ魔法陣術と指揮者の魔法陣はどう違うのだろうか??



 「指揮者の魔法陣」というユニークスキルは、セスが複数の魔法陣を同時に操り、これを組み合わせてより大規模かつ複雑な魔法効果を発動させる能力だそうだ。


 一方で「魔法陣術」は、単一の魔法陣を使って特定の魔法効果を引き出す技術を指すらしいよ。


 つまり、「指揮者の魔法陣」は複数の魔法陣を組み合わせることで新たな可能性を生み出し、より戦略的かつ多様な魔法使用が可能になるスキルみたいだ。


 複数の魔法陣を操るのはかっこいいな! 組み合わせ自体で幾らでも可能性が生まれる魔法の中でも最強スキルの一角じゃないか!! 


 と思ったのだが、セスによると魔法陣を発動させるのは自身の魔力か、空気中の魔素を取り込んでするものみたいなんだ。


 それなら無限に使えるじゃないか! と思われるかもしれないが、空気中の魔素を集める魔法陣を組み込むと魔法陣がかなり大きくなり、無駄も多いため運用が難しいみたいなんだ。


 だから、自身の魔力を運用する方法が取ることが多いみたいだよ。つまり今回の水筒に使う魔法陣にも自身の魔力を流して水を作る方法が取られる。ただまたぎもんができた。


「ねえ、セス、水魔法で水を作り出す魔法陣を水筒に刻めば良いんじゃないの?」


「トオル様、それはですね。何かしらの属性がついた魔法陣は無属性の魔法に比べて格段に魔力を取られるのです。だから水魔法の魔法陣を水筒に刻んでも使う魔力が増えるため、魔力量が多い者にしか売れないのです。」


 なるほどなあ、ついでにセスに属性の種類についても聞いてみたよ!!


火属性 - 炎や火を操る魔法。


水属性 - 水や氷を操る魔法。


風属性 - 風や気流を操る魔法。


土属性 - 土や岩を操る魔法。金属や鉱物も操ることができる。


光属性 - 光や輝きを操る魔法。


闇属性 - 闇や影を操る魔法。


雷属性 - 雷や電気を操る魔法。


木属性 - 植物や木を操る魔法


心属性 - 心や感情を操る魔法。


時空属性 - 時間や空間を操る魔法。


生命属性 - 生命力や治癒を操る魔法。


無属性 - 特定の元素や自然力に依存しない純粋な魔力で操る魔法。


 僕も魔法が使いたくなってきたよ、属性の種類はどこで調べられるの?? と聞くと属性やステータスは冒険者ギルドや教会で調べられるものらしい。鑑定の高位スキル持ちが常駐しているそうだ。


 セスは一部は初級魔法しか使えないが全属性使えるそうだ。ただ得意な属性、苦手な属性はもちろんあるみたいだよ。


 教会には鑑定以外にも行くメリットがある。確率は低いが信仰する神の加護を受けられる可能性があるらしい。なるほどなぁ、それなら色んな神様の像を作って配置した教会、いや神殿を建ててもいいかもしれない。


 加護はステータスに補正が乗るから、例えば僕に魔神アラン様の加護がつくと体力と筋力が強くなるし。ゴブリン神の加護は防御力が強くなる。他の神様もそれぞれ補正や別の何かが貰えるだろう。


 これは神殿を建てるのも急ごう。実はガラルから村人の家を立て直してくれないかと頼まれている。急ぎではないから神殿から建てても問題ないとおもうんだけどなあ。

















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