第5話
目隠しを外され部屋の中を見るが....
「本当にここビルの中?って思ってるでしょ!」
「...そんなに顔に出てましたか?」
「ん~~ここだけの内緒にしてね。ぴーちゃん来て」
ナナさんがピーちゃんと呼ぶと胸ポケットから小さな妖精さんが現れる。
....胸ポケットじゃなく谷...いえなんでもありません。
「ふんっ!私の姿を見れたこと感謝しなさいよね!!」
...すいません。
ツンデレ妖精は範囲外なのでチェンジで。
「もうっぴーちゃんそんなこと言ったらだめでしょ!それに佐藤君もチェンジだなんて失礼なこと言ったらだめだよ」
「はい、すいませ...今なんと」
ん?俺の聞き間違えかな?
ナナさんの口からチェンジって言葉が聞こえたような。
「そうだよ!そう言ったのさっきも胸ポケットじゃな「すいませんんんん!!!!」」
ああぁ、俺の冒険者人生は終わってしまうのだ。
「今回は特別に許してあげるよ!だけど次失礼なこと考えたらパフェ奢ってもらうからね!」
...奢らせていただけるんですか?
と考えるとまたやばそうなので話題を変える。
「もしかして、モンスタで言っていた妖精って」
「そうだね。ぴーちゃんのことだと思う!」
「...人の心が読めるって凄いスキルですね」
パートナーモンスターは生まれつきスキルを持って生まれる。
そしてそのスキルをパートナーとなった人間が使うことが出来るのだ。
ただ、好感度によっては使わせてもらえない時もある。
単純に強いスキルや扱いの難しいスキルは好感度が高くないと大抵使うことが出来ないのだ。
「でしょ!でもこのことはナナと佐藤君の秘密ね!あまり知られてないことだから」
「わ、分かりました」
...嬉しい反面面倒ごとに巻き込まれないよな..?
そんなこんなで話していたが目的を思い出す。
「ほんとに...パートナーガチャでいいんだよね?」
「はい。その為に今まで頑張ってきましたから」
そう言いながら20万をナナさんに渡す。
ふぅ、と息を吐いたナナさん。
少し雰囲気が変わる。
「分かりました。佐藤君の努力、確かに受け取りました。悔いのないように思いっきり回しちゃってください!」
「はい!ありがとうございます!」
多くのカプセルが入ったガチャ台へと歩み寄る。
カプセルの中には番号が書かれた紙が入っており、その番号の卵を持ってきてもらえるとのことだ。
自然とレバーに力が入る。
色々思い出しそうになり、回す手が止まるがさっきのナナさんの言葉を思い出し、思いっきり回す。
「おらぁぁああ!!!」
ガチャンッッ
落ちてきたカプセル。
そしてその中に書いてある番号は。
「777番」
こ、これは運が味方していそうな数字!
特に番号に意味は無いらしいのだがそれでも少し期待してしまう。
そう。
期待していた。
幼女が出るまでは。
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