第16話
冒険者とすれ違った後はひたすら真っ直ぐ進んでいた。
その間にもモンスターとは何回も出くわしたのだが。
「ゴブリンしかいないなの」
なのは少し飽きてきているのか倒し方が適当になっている。
今では【
なのってひょっとしなくても強いのでは?
と思ってはいたがなにぶん俺でも倒せるゴブリンしか相手にしていないので
確かなことは分からない。
かくいう俺も
「【氷器:槍】!!」
「......グギャ?」
「......隙あり【氷結】」
「グギャギャ?!」
こんな感じでフェイントとして使っている。
......いや、本気出せば出るよ?
ふんっ!!!
「......飲み物に入れる氷作って何してるなの?」
純粋な子供とは時に残酷なことを言うのだと知った祐也。
膝から崩れ落ちる祐也を見てなのは首をかしげる。
「なのっ?」
そしてついに見つけたのだ。
2階層へのテレポートポータルを。
ちなみにテレポートポータルは色分けされていてこんな感じだ。
・青:次の階層
・赤:ボス
・緑:冒険者ビル
色で行き先が分かるのだ。
なんて親切なんだろう。
ちなみに冒険者ビルまでのポータルの繋げ方は企業秘密らしく情報を知る者は限られているとかなんとか。
まぁ、俺が知ってどうなることも無いけど、帰るのが楽だからありがとうございますポータル様冒険者ビル様。
...なの、そんな変な目で見ないでね。
確かにポータルに向かって手を合わせてたら変な奴に映るかもしれないけど。
「.....ゆうや、ポータルはいただきますできな「知ってるわ!!!」」
おぉ~2階層はこんな感じになってるのか。
一応周りに映るものは言っておこう。
草、草、草。
うん。知ってたよ?
そんなこんなで2階層を探索しているとついに新しいモンスターと遭遇する。
「す、スライム!」
普通ゴブリンより先に出るくない?!
逆だろ絶対!
ただ、なのも新しいモンスターにワクワクしている。
そして気合を入れている。
...いやでも、スライムってゴブリンより弱いような....
いや、なのの純粋なキラキラした目を見たらそんなこと言えない。
後でがっかりするかもしれないが仕方がない。
一応、応援しておこう。
スライムを。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます