第8話

「クソッこれ落ちないぞ」


大量のケチャップをTシャツに付けられて今は風呂場で手洗いしている。

ちょっと離れてなぁと言ったところ顔を勢い良く擦り付けてきた。

やだやだ....そう、なのなのしてきたのだ。


「お気に入りだったのに...」


ちくしょうあの幼女説教してやる!

なのなのは犯罪と教えねば。

ちなみに今なのが離れたくなさそうにしていたがテレビをつけると

食い入るように見始めたのでその隙にこうやって洗っている。


「無理だなぁ。諦めてまた別のTシャツ買いに行くか」


なのの服も買わないと....

俺一人で女の子の、それも幼女サイズの服買わないといけないって。


ここは地獄か?



いや!こうゆう時は頼れる女友達に買ってきてもら....チクショウ!

何がとは言わんがチクショウ!!




お母さんに事情説明して買ってもらうか。


風呂場から出てスマホを取りお母さんに電話を掛ける。


『あら?祐也どうしたのもうママが恋しくなったの?』


よし切るか。

いや、駄目だ。

ここで切ってしまえば服が。

よし落ち着け我慢だ我慢。


「お母さん、変なことを言うけど真面目に聞いて欲しい。幼女サイズの下着と服買ってきてくれない?」

『....犯罪を犯さない子なのは分かってるわ。何か事情があるのね』


お、お母さん...なんだか泣けてくるよ。

お母さんそんなに俺のこと信じて――


『祐也...自分の子供の服用意する前に彼女作らな――』





ツーツーツーツー





「すぅ....チックショー!!!!!!!」











そしてそんなやり取りをしている間にテレビを見ているなのは――


『そうなんですよ城田さん!この前なんて――』

「そ、そう、なん......そうなの」

『それと最近駅前にできたオムライスが本当においしいんです!』

「お、オムライスな、の」







「なんとなく理解したなの」








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