第4話

エレベーターで10階へと着き扉が開く。

中は思った以上にシンプルでもっと豪華な飾りつけがされていると思っていたがそんなこともなかった。


「いらっしゃいませ!卵のご購入で間違いないでしょうか!」


先程のお姉さんとは違い少し幼い顔立ちで子供のような笑みを浮かべる女性だった。

....受付嬢全員レベル高くないか?

顔採用って噂本当かもなナイス採用係。


冒険者カードを見せ、小部屋へと案内してもらう。


「今回パートナー卵購入にあたって担当しますナナです!よろしくね佐藤君」


あれ?ちょっと君呼びは受付嬢としてダメなんじゃない?

ナナさん、明るくてかわいいよし許そう。


「学生さん...だよね?佐藤君」

「そうです。今年から大学一年ですね」

「お金の方は大丈夫そう..?一番下の卵でも5万からだから無理したらだめだよ」

「大丈夫です。それに...」


俺が買おうとしてるのは20万のパートナ―ガチャの卵だから。


パートナー卵は色が白と決まっており模様や匂いすら無く

人間では絶対に中にいるモンスターの識別することはできない。


それでも同じ同種族のモンスター同士では感じることが出来るのか

パートナーモンスターを使い、なんとか仕分けることが出来ているらしい。


そして、仕分けることが出来ない卵は、個体が少ないモンスターもしくは新しい新種の可能性があるのだ。

そしてその新種が入っているのが20万のパートナーガチャ。


ただ、このガチャはガチャと名の付くだけのことはあり、ただ単に仕分けの際に判断ができておらず存在するモンスターも多く混入している。

ということは20万払って5万の価値のモンスターが入っている可能性もあるわけだ。


だからこそ、ガチャなんだ。

そして、俺はそのガチャにかけようとしていた。


賢い人はここで気付いただろう。

冒険者で稼いだ後に回しまくればいいんじゃね?と...

回しまくることをよしとしない冒険者上層部が出した案はこれだ。


・初めてのパートナーを決める際の金額は20万、だがその後は5000万


うん。

誰が回すの?

って聞きたくなる金額だ。

だから今日しかないのだ。

だが、学生で20万は大金も大金。

遊ぶ暇をアルバイトに当てやっとの金額だ。


....俺に友達がいない理由は、これが理由だよ。

........ほんとうだよ?


そして俺がパートナーガチャを回すと言えばナナさんは大きく驚いていた。


驚いた顔もかわいいなぁ。


小部屋から違う部屋へと案内される。

別の階や部屋へと案内される際、場所がバレてはいけないらしく目隠しとイヤホンを付けさせられた。


先に説明がされていなかったら勘違いしていた....いやイケメンでもない普通顔の俺じゃ釣り合わないかトホホ。

と勝手に案内中にショックを受けていると目隠しとイヤホンを外される。

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