第6話
初めに通された小部屋でナナさんを待っていた。
777.....
新種......
かっこいい騎士....
なぜ佐藤裕也がこうも騎士にこだわっているかというと
前回説明したスキルが関係している。
騎士モンスターには確定で剣術スキルがあり、騎士モンスターをパートナーにしている冒険者は冒険者自体も剣を振るい、戦っていることが多い。
勿論、剣術スキルが無くとも剣を振るうことが出来るがあるのとないのとでは雲泥の差だ。
この前のモンスタでは【剣道10年経験者VS剣術スキル持ち冒険者5カ月】というタイトルで対決していた。
結果は、話し方でわかると思うけど、冒険者の勝利。
それも圧勝も圧勝で相手は涙を流して退場していた。
それ程、スキルの恩恵とは凄いのだ。
「はい!これが佐藤君のパートナーモンスターが生まれる卵だよ!」
卵自体はよく見てたけど生で見て触れるのは何かと感動するなぁ。
「.......」
ん?
ナナさんが不安げな顔してるけどどうしたんだろ。
はっ!まさか!
「ナナさん、すいません長い間付き合ってもらっちゃって、トイレなら「〇ね」」
....胸ポケットから鋭い言葉が飛んできた気がする。
きっと気のせいだろう。
「うんん、ごめんね佐藤君。....一つだけいいかな」
「はい」
「こうやって話してみて佐藤君はそんな人じゃないとは思ってるんだけど...その、もし佐藤君が求めてるパートナーじゃなくても、優しく、してあげてね」
...今まで沢山の冒険者と会話して良く思わないこともあったのが良くわかる。
スキルが無くても分かるぐらいにナナさんの顔が不安げに満ちていた。
分かっているとも、どんなパートナーだろうと優しく大切にして一緒に強くなります。
だからナナさんそんな顔しないでください。
それとそこの妖精俺のことを睨むのをやめろ。
卵に傷がつかないようにクッションを敷き詰めた袋の中に優しく入れ帰宅する。
さて、ナナさんに言われた通り今日は体温で卵を暖めることにしよう。
ぶっちゃけ体温でなくても生まれるには生まれるが自分の体温で卵を孵すことで愛着が湧き、モンスターもそれを感じ取り好感度が上がりやすい可能性があるらしいので
しっかり卵を抱きしめながらベッドに寝転ぶ。
「....何かと初めての経験が多かったからか疲れて眠いな」
明日は卵から生まれたパートナーのことを考えようと思っていたので
予定は開けていた。
このまま眠ってしまおうかと思い、卵と一緒に寝ることにする。
しっかり腕を回し、布団もかけ、熱を逃がさないようにする。
祐也は卵が暖かいなと思いながら眠りにつくのであった。
パキッッ
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