概要
「君を迎えに来たーー叶うなら、わたしの花嫁として迎えるために」
15歳の白美雨(メイユイ)は四大名家・銀狼家の流れを組む、白家の一人娘。けれど両親を幼い頃に亡くし、この国で重要とされる「守護術」の試しの儀式すら参加できず、無能と虐げられていた…。
さらに今や、白家本邸は傍流の叔父と叔母に家をのっとられ、下働きのように粗雑に扱われている。その息子・泰然も、子どもの頃は美雨を思いやってくれたのに「他にこの家にお前の味方なんかいない。お前が頼れるのは俺しかいない!」そう言って年齢を重ねるごとに美雨だけに辛辣になり、彼女を孤立させている。
彼女の唯一の心のよりどころは、最も傷ついていた雪の夜に、一度だけ出会った少年との思い出。いつも役立たずと罵られていた彼女は、彼との記憶と、残されていた壊れた首飾りを心の支えにして過ごしていた。実は、あの雪の夜に発揮された
おすすめレビュー
書かれたレビューはまだありません
この小説の魅力を、あなたの言葉で伝えてみませんか?