白光王女は異端少女と共に。

それはローゼンという国で始まった出来事。

その国には金獅子と敬われた王子と、薄氷と慕われた美しい女性がいました。二人は戦場を巡り絆を深め、ついに王子は国王となり女性は王妃となったのです。そして、そんな二人の間に光が宿りました。宿った光は女の子として産まれ「ルシア」と名付けます。

両親の愛情を一身に受ける王女ルシアはすくすくと育ち庭園を駆け回るような明るい子へと育っていきました。
けれど、幸せな日々は唐突に終わりを迎えます。

三歳となったルシアは生まれながらにして異質な目を持っており、そのせいか王城にある誰も開けることができていなかった開かずの間を開けてしまったのです。
開かずの間に入ってしまったルシアは、あろうことかそこに眠っていた魔法を発動させてしまい、この世の者とは思えない白い手が…続きを読む