第72話 女神像
「お久しぶりですなあ」
バッカザッハ侯爵はユメル侯爵を見てそう言った。
「は、はい」
「どうした? 元気がないですなあ」
「は、はい」
ユメル侯爵は元気が無かった。
いつもの感じではない。
それは他の者も感じていた。
「で、今日はどういった議題で? フェミル殿」
バッカザッハは問い掛けた。
諸侯連合の会議は定期的に行われるが、今回の様な緊急会議は珍しい。
年に一度あるかないか。
しかも、カドレア家が参集したのは何年ぶりのことか。
「今日集まってもらったのは他でもない」
フェミルはそう言うと、卓の上に、女神像を置いた。
ユメル侯爵の顔が青ざめた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます