ぼくのふつうが剝がれる日

「オマエの願いごと、聞き入れた」
覇気も意欲もなく無難に生きてきた㓛刀達矢は、大学二年生の夏、母・英玲奈を失うことにより天涯孤独の身となる。

自殺か他殺かも確定しない中、ひとりきりで何をどうすればいいのかすらもわからずに途方に暮れる㓛刀は、神社で不思議な少女と出会った。

「その犯人が捕まるよう、私が手助けをしてやろう」

神を名乗る少女、千石千早はそう宣言し、その日から㓛刀と千石の奇妙な相棒関係、同居生活が始まる。

以下、※ネタバレ注意！



警視庁の数橋凛太郎刑事により事件の概要が説明され、現場は施錠されていたこと、およびそのカギの持ち主は、被害者である母の仕事仲間である山田、ハウスキーパーの土佐、そして主人公の三人であることから、容疑者が絞られる。
㓛刀は山田、土佐にそれぞれ話を…続きを読む