第6話 紅の双璧(ちゅうにびょう)VSセルフレジ!!!

リエ    「この戦いは我々の御前に捧げられる聖戦である。


      経営を軽んじ食料を廃棄する偽善者どもに


      我々が回答を示すのだ!」


      


紅の双璧  「まるで意味が分からんぞ!!」


リエ    「決まっているわ。今はハロウィンが終わり11月!


      つまりイベントが終わって投げ売りされてる


      お菓子を買うの!大量に!!


      ついでにSDGsの食糧廃棄問題にも回答を示せるわ!」


ディソナンス「別にお菓子の賞味期限は変わってないのだろう?


      何故安売りになるのだリエ君?」


リエ    「ハロウィン限定パッケージや、期間限定味なんて


      旬が過ぎてしまえば棚の守護神となるのよ!!


      在庫抱えたくないから店は安売りせざるを得ない!!」


クローバー 「毎回売れ残るまで仕入れるのに人間は非効率じゃのう」      


リエ    「そこで!紅の双璧と私で買い物に出かけるわ!」


紅の双璧  「何故俺が巻き込まれる!!キキョウとでも


      行けばいいだろう!!あとこの手のイベントは


      ランが騒いでリエがひどい目に合うのが定石だろうが!」


リエ    「残念だけどランは今回未関係!」


紅の双璧  「こんなアクティブなやつが元保健室登校であるものか!」






クリエリエ。地の文担当。真紅のツインテールで頬に絆創膏


ごく普通の少女だったけどドタバタに巻き込まれて魔法少女に。




紅の双璧。私の厨二人格が具現化した少女。


私のツインテールより血の色みたいな濃い赤


趣味は実家への帰省




リエ    「着いたわ。ここが戦場の薬局よ!!」


紅の双璧  「サムライの国の薬局は不健康になるお菓子やジュースまで


      売ってるのか。まるでマッチp


リエ    「それ以上はいけないわ。OK?」マジヤバい


紅の双璧  「OK」ドン引き


リエ    「あと、マスクとアルコール消毒は忘れずにね☆


      いざ、押して参る!!」出陣じゃー


紅の双璧  「ダウナー設定どっか行ってるぞリエ!!」




様々な商品をかごの中に入れていく。ついでに


メイドのスミレさんに頼まれた卵やら調味料もいれていざ清算




紅の双璧  「リエ、レジは向こうだぞ?この年でボケだしたか?」


リエ    「これはセルフレジって言って自分で商品を


      スキャンして会計するの。有人レジと違って


      無人レジがいっぱいあるから並ぶ時間減るしね」


紅の双璧  「手間じゃないか、その作業?」


リエ    「サービスがタダで受けられる時代は終わったの。


      多少の苦労で済むなら、値上げよりマシよ」




レジ    「いらっしゃいませ、レジ袋かマイバッグ、


      お買い上げシールのいずれかを選択してください」


紅の双璧  「こいつ喋ったぞ!自販機みたいだ」すげー


リエ    「はいはい、マイバッグ持ってきたから


      そこを選んで」


紅の双璧  「おい、物理キーがないぞ?どこで選択するのだ?」


リエ    「ああ、タッチパネルよ」


紅の双璧  「そうか、お前賢いな」なでなで


リエ    「セルフレジの頭撫でる人初めて見た!!」


店員    (双子かしら?よくできた妹さんね)アドレナリーン




リエ    「マイバックをかけて準備完了ね」


紅の双璧  「別に袋貰えばいいではないか、そこにあるぞ?」


リエ    「袋っていま有料なのよ。だからエコバックのほうが


      コスパが・・・使いまわせて環境に優しいの!」


紅の双璧  「エコだよ!それは!!」


店員    (誤魔化したわね、妹さん。姉x妹か)アドレナリン爆発




リエ    「さあ、商品をスキャンしていくわよ。


      試しに紅、やってみて?」


紅の双璧  「なんだこのクソエイム!何とかしろ!リエ!!」


リエ    「バーコードの感度が有人レジと違って悪いのよ、


      セルフレジって」


店員    (姉のぎこちなさをフォローする妹かぁ♡)ポゥ!




紅の双璧  「おい、リエ!卵のバーコードがないぞ!!」


リエ    「え?あるじゃない側面にちっちぃの」


紅の双璧  「こんなの分かるか!!初見殺しだ!!」


店員    (卵の場所わかんなぁい♡


       ここにあるじゃないか。ほら。)あーダメダメ反則




紅の双璧  「おい、リエ!薬スキャンしたら、


      店員呼べって出たぞ!!」


リエ    「あー、そういうときは画面横の”店員呼び出しボタン”で


      呼べるわ」


紅の双璧  「コレか。すいませーん」ボタンタッチ


店員    「はい?どういたしましたか?」シュタッ


リエ    「なんかワープしたように見えたけど?」


店員    (百合の間に割り込むのはご法度。しかし


      店員という大義名分ならば別である。


      困っているお客様のもとへ駆けつける時間は


      0,05秒である。そのプロセスはまたの機会に)


店員    「ああ、薬ですね」シュババババ


紅の双璧  「何かの神拳使いか?腕の動きが見えん」


リエ    「店員用パスワード打ってるのよ。邪魔しちゃダメ」


店員    (はぁ~♡これだからセルフレジ担当はやめられない!)




紅の双璧  「しまった!同じ商品を2回も打ってしまった。


      リエ!!これも店員呼び出しでよいのだな?」


リエ    「ええ、でもあんまり呼ぶと怒られちゃうよ?」


店員    「大丈夫です。初めてのお客様は似たような


      状態になりやすいので」にこぉ


リエ    「すいません。」


店員    (あああああああああああああああああああああああ      


      尊い、妹が姉を心配する姿!!!!!!!!!!!)




紅の双璧  「おい、リエ。割引商品スキャンしたら


      別のバーコード読み込めとか言われたぞ!!」


店員    (クラウチングスタート)


リエ    「ああ、その時は割引後のバーコードを


      再度読み込むのよ。


      って店員さんが準備万端だよ!!もういい


      私が全部やるから!!!恥ずかしいからぁ!!」


店員    (なにこれ!テーマパークに来たみたいよ!)




少女    「おねえちゃん頑張って」尊敬の目


母     「すいません、娘が余計なことを」ペコペコ


紅の双璧  「ああ、必ず成し遂げて見せるさ!!」決意の目


リエ    「そこ頑張るとこじゃないから!!


      ほら、ほかのお客さんの迷惑になるからさ!」


店員・客  「いえいえ、お気になさらず」よだれだらー


リエ    「全員の意見そろったよ!!!怖いわ!!


      紅、さっさと終わらせなさい!!」


紅の双璧  「何とかしろ!リエ!大きいペットボトルが


      マイバッグの中に入らないぞ!!」


店員    (こんなのぉ、はいらないよぉ♡)


リエ    「ああ、そこの台に置けばいいから」




紅の双璧  「喜べリエ!!あと少しだ!!」


店員・客  「怒られそうなので歌詞は書かないよ?」


リエ    「なんか歌で応援されてるし!!


      愛で惑星は救えても、


      今はそっとしてよ!!!」




紅の双璧  「会計までたどり着いたか、リエ!財布を!」


リエ    「はい、これ。電子マネー支払いでよろしく」


紅の双璧  「なんだこれは?ポイントカードではないのか?」


リエ    「あちゃー、そこからか。これは電子マネーって


      いってあらかじめ現金をチャージ


紅の双璧  「チャージなどさせるものか!!」


リエ    「現金を対価に先払いで登録するの!!」


店員    (姉はSっ気多めですね)




紅の双璧  「リエ!!電子マネーの資金が足りないぞ!!」


リエ    「あー、そうだね。今入れるから」


紅の双璧  「5千イェン吸い込まれたぞ!!自販機では


      千イェンまでしか使えないはず!!


      自販機より賢いなぁ、これ飼ってもいいか?」


リエ    「ダメに決まってるでしょうが!!


      さっさと会計して。恥ずかしいわよ、こっちが」


店員    (妹さんがしっかりしすぎてて宇宙がヤバい)




紅の双璧  「ふっふっふ、フフフ、アーハハ八八ノヽノヽノヽノ \


      ついにやったぞリエ!!


      俺にかかればこんなものだ!!!」


店員・客  「おめでとう、おめでとう、おめでとう」ぱちぱち


リエ    「いや、最終回じゃないからね。さあ、


      さっさと帰るわよ!!」


店員    「ありがとうございましたー」


      (ごちそうさまでしたー)






リエ    「ふう、ひどいめにあったわ」


スミレさん 「お帰りなさいませ、おつかいを頼んで申し訳ありません」


リエ    「ついでですから。けれど全力で引きこもれる!」


紅の双璧  「そんなんだから尻にしか栄養が行かないのだぞ?」


リエ    「あんたも似たようなもんでしょうが!


      おかし1袋全部食べて!!半分こって概念知ってる?」


紅の双璧  「菓子は年々量が減ってきている。


      もはや小食で済ませられるレベルを超えたのだ」


リエ    「屁理屈しか言わないわね、私の厨二病は!」


紅の双璧  「まるで姉貴分だな?残念だが俺たちは独りっ子だ」


リエ    「私とランが結婚すれば紅は一人ぼっちだものね」


紅の双璧  「元々俺は一人だ。今更仲良しになれと言われても遅い」


スミレ   「おかえりなさいませ、リエ様、紅様?」ゴゴゴゴ


リエ・紅  「ひゃい」お手上げ


スミレ   「喧嘩をするなとは言いませんが、本日はゲスト様が


      いらしてるのです。その間だけ仲直りを」


リエ・紅  「ゲスト?」


スミレ   「ここからは盗聴されている可能性があるので、


      我々は何も知らないという設定でお願いします」


リエ    「盗聴って物騒な単語ね」


紅     「まあ、敵意を見せれば切るだけだが」


スミレ   「相手がサムライ国で有名人ということをお忘れなきよう。


      無益な争いは避けてください」


リエ    「よくわからないけど会ってみるわ」


紅     「大方、魔法少女の力を利用したい俗物だろうがな」




扉を開けた先には見覚えのあるゲストがいた。クフェア会長さん?






ラン    「こちらのメンバーが揃いました。紹介します。


      ガンマン姿のほうがリエさん、ゴスロリが紅さん」


リエ    「よ、よろしくお願いします」どうゆうこと?


紅     「よろしく頼むぞ、諸君!!」俺だって聞きたい


クフェアさん「初めまして。僕はクフェア・ロマネスク」


リエ    「クフェアさんって呼んでも大丈夫でしょうか?」


クフェアさん「好きなように呼んでいい」






クフェアさん。私たちの仲間で元生徒会会長。異世界転生に


巻き込まれた後、車輪の惑星の調査を行っていたはずなんだけど、


この場では他人の振りをしているようだ。


銀髪で王子様系。タイツのデニール数は大きいほど正義




ラン。緑髪ポニテ眼鏡。スタイルはいい。普段のヒャッハーな


性格ではなく無難な状態。メイド服ながら銃は背中に刺さってる。


本名蒼転寺ラン。彼女もまた魔法少女である




紅     「何しに来たのだ、宣戦布告ならここで買うぞ?」


クフェアさん「いや、君たちに協力してもらいたいことがあって


      今日は来たんだ」


リエ    「協力?」


クフェアさん「大規模災害が起きた時、魔法少女は救助を


      優先するという内容だ。君たちを信用していない訳ではないが


       部外者から見れば宇宙人だかね。


       好感度を上げる機会だと思ってくれていい。


       一応僕の職業は消防と救急の指令塔だからね」




ラン    「こちらをご覧ください。火災現場で年下の女の子が


      取り残されたとき、勇敢に救助に向かう彼女の活躍場面です」


クフェアさん「血はつながっていないが、妹は妹だ」


ラン    「自らの危険も恐れず救助に向かう彼女に対し、


      ”妹の守り神”というあだ名で呼ばれ、若者に大ヒット。


      ”旅行の際はガスの元栓を一人で確認せず妹と”の


      キャッチコピーで有名となり現場たたき上げながら


      異例のスピード出世を果たした有名人です」




リエ    「妹さん思いなんですね」うわぁ。いつも通りだ。


紅の双璧  「他人のため命を投げ出すとは無茶なことを」


クフェアさん「見たところ、二人は似ているな。姉妹とみた」


紅・リエ  「誰が姉妹だ!!!」


ラン    「失礼いたしました。気分を悪くなさらずに」


クフェアさん「いや、問題ないよ。僕にも病気だった妹がいたんだ。


      一緒に暮らせたら姉妹喧嘩もするだろうからね」


リエ    「あの、病気の妹さんはお元気ですか?」


紅の双璧  「リエ、”だった”とクフェアは言ったんだ!察しろ!」


クフェアさん「大丈夫。今ではすっかり元気になったよ、


      まXかちゃんのコスプレ画像を見るかい?」


リエ    「クフェアさん、全方位にケンカ売ってるわよ」どれどれ




確かにまXかだったよ。いや、ヒラヒラの服じゃない


”筋肉モリモリのまXかさん”だった




紅の双璧  「ほう、強そうだな。だが、勝つのは俺だ!」


ラン    「元気になって何よりです」


リエ    「いや、病弱な妹が筋肉モリモリになってたら


      おかしいでしょ!!いったいなにしたのよ!!」


クフェアさん「この国の可愛い生物を片っ端から送ったんだ。


      ”次はもっと強い子がいいな”って返事もくれたし」


リエ    「過酷な生存競争に打ち勝ったのね。


      いや、外来種送ったらダメでしょ!!」ノリ突込み


クフェアさん「こっちは外で料理をしているところだ」




筋肉モリモリのまXかさんが鍋で何かを煮込んでいる


めちゃくちゃ笑顔で!!




リエ    「これ、鉄の玉作ってませんかこれ!!」


クフェアさん「この怪文書はギャグと聞いたのだが、違ったかな?」


紅の双璧  「リエ、まだ某玩具紹介雑誌諦めてなかったのか」


リエ    「魔法少女編は無理と割り切ってるわ。


      それよりも、私たちは姉妹じゃない!


      偶然にているだけよ!」盗聴警戒―


紅の双璧  「そうだ!こんな可愛げのないやつが姉や妹で


      あるものか!!」ぷんすかー


クフェアさん「いや、魂の色が似ていたんだ。道は違えど


      誰よりも他者を思うその輝きがね」




リエ    「紅が他者を?はははは、そんな訳ないじゃん!


      いっつも自分勝手だしWWW」


紅の双璧  「コレがリエの本性だ。魂の色が同じだとは屈辱だぞ!」


ラン    「ゲストがいるのです。姉妹喧嘩でも痴話喧嘩でも


      後にしなさいな。」


紅・リエ  「だーれが痴話喧嘩じゃぁ!!!!」


クフェアさん「そこがだよ。二人とも本当は相手に認められたいと


      思っているだろう?でも自分と似ていて恥ずかしいから、


      つい強く当たってしまう。僕は姉だからそういった


      感情には理解がある」




リエ    「恥ずかしいとかじゃないけれど、紅とは長い付き合いだし」


紅の双璧  「そうだ、リエは強く当たりすぎだ」


リエ    「少しは謙遜しなさい!!」


紅の双璧  「事実だ。俺はラン、キキョウ、カトレアとも話す機会が


      多くなっている。リエは知らないだろうがな!」


ラン    「すいませんね。せっかくお時間を取らせてしまって


      こんなことになってしまって。


      ところで、ほかの写真はありますか?できれば病気より


      前の可愛い写真とか♪」


紅・リエ  「!!!!!」


まずいまずいまずい。ランの本性がはみ出ている。


コンビニのパンぐらいはみ出ているわ!


もし普段のランなら会長さんの妹を見た瞬間理性が吹き飛ぶ!!


万が一盗聴されてたら関係性がばれてしまう!




クフェアさん「構いませんよ。ただ古い端末に保存してあるので


      少し時間をいただきます」


紅の双璧  「ラ、ラン?俺たちの議題は大規模災害がどうとかで」


リエ    「そ、そうそう!クフェアさんも忙しそうだし本題を」


ラン    「本題?この会議はお客様を楽しませる接待みたいなものよ?


      クフェアさんが妹の話がしたいのであれば付き合うまで♪」


クフェアさん「準備出来ました。これは妹と公園に行ったときの写真です」


リエ    「終わった。何もかも」


紅の双璧  「ああ、終わりだ」


ラン    「!!とてもかわいらしいですね」ぎゅううう


リエ    「もうだめぽ・・・あれ?変化がない?」


紅の双璧  「よく見ろ!!ランは耳たぶを引っ張って理性を


      保ってるんだ!!今奴は己の欲望と戦っている!!」


リエ    「自分の性癖と戦う魔法少女って何だろうね?」




ラン    「私もクフェアさんも楽しめたことだし


      本題に入りましょう!!」


リエ    「さっきの会話無駄だったよね?」


ラン    「そんなことないわ。相手の気持ちを開くのもまた


      営業としてのテクニックよ」


紅の双璧  「リエ、ランはどこを目指しているのだ?」


リエ    「就職最難関の企業に所属していたのよ。彼女」


ラン    「結論から入りましょう。今回の話お受けします」


クフェアさん「ありがとうございます。流石ヴァルハラシステムの発案者。


      周りとは目の付け所が違う」


ラン    「お世辞にしては耳が速いですね。クフェアさん?」




なんか、ランの表情が怖い。これビジネスモードの目だ




クフェアさん「お飾りの役職とはいえ、様々なデータは目を通しています。


      特にイレギュラーな魔法少女の行動はね」


ラン    「予想はしていたけど私たちの行動に敵意を抱く者たちが


      現れていましたか。」


リエ    「それって環境保護過激派のWGs?」


ラン    「それだけじゃない。おそらく政府は私たちを取り込みたいのよ。


      最終的には各国へのけん制と抑止力の為にね」


紅の双璧  「だがWGsを叩けばいいだけだろう」


クフェアさん「そうはいかなくなった。世論が魔法少女のチカラで


      戦争を引き起こせるのではないかと騒いでいてね。


       もしそうなっては君たちに退去してもらうしかなくなる」


リエ    「え、じゃあ敵が来たらこの星滅んじゃうよ?」


クフェアさん「だから、世論が反発する前に我々が動いた。


      WGsとかいうのが滅べば後は何とかできる。


      ある程度の資金は支援しよう」」


ラン    「私たちは敵を倒し、母船の部品を買う資金を貰う。


      つまりビジネスってわけ♪」


紅の双璧  「魔法少女って夢とか希望の象徴だろう!!」


クフェアさん「君たちが部品を修理できないあたり、


      魔法も万能ではないようだね」


リエ    「どちらかといえば戦闘特化ですので」




クフェアさんの機械。どうやら4つの車輪機械は車という物らしい。


ドローンはまだ未発達だとか。


ラン    「あら?その機械、緊急車両に似てますね?」


クフェアさん「試験運用中の車でね。緊急時のみランプがせり出し、


      救急車として利用できるんだ」


紅の双璧  「何故そんな無駄なギミックを?」


クフェアさん「平時では緊急車両を乗り回すなど炎上待ったなしだが、


      WGsという危険が現れた以上、緊急車両は多いほうが


      いいからね。僕が計画し運用データを集めているのさ」


リエ    「怪我人って何人いるんですか?」


クフェアさん「君たちのおかげで最低限で留まっている。それには感謝しよう


       では僕はこれで」


ラン・すみれ「気をつけてお帰り下さい」




そして会長さんが去った後




ラン    「今回の件、どう思う?」


リエ    「何って、私たちがWGsを倒せばいいってことでしょう?」


紅の双璧  「大規模災害時、俺たちは救助を優先するってやつだ」




ランの表情が戻らない。これシリアス展開終わらないやつだ




ラン    「もしこの大規模災害が、


      WGsの敵との戦闘を含むとしたら、こちらは戦力を


      救助に裂かざるをえない」


紅の双璧  「ランのヴァルハラシステムの事も知っていた。


      政府からの要望だったか。


      これはクフェアから俺達へのヒントだ」


リエ    「たしかに会長さんは私たちの仲間だけど、


      そんな遠回しに言わなくても」


ラン    「SNSの情報開示がしやすくなったように


      ネットって意外とセキリティガバガバなのよ。


      だから直接会う機会を狙っていた。


      無論盗聴される前提で」


リエ    「もしかして私だけ分かってない?」


ラン    「ええ、それで正解。紅も知らないふりをしてくれていたし」


紅の双璧  「万が一ランがやられても司令塔が複数いることを


      悟られぬためにな」


リエ    「紅も私たちのことを考えてたんだ」


紅の双璧  「勘違いするな、俺が勝つためだ」


ラン    「そして、資金提供まですると言ってきた。怪しさしかないわ」


リエ    「じゃあ、最初から会長さんの提案を無視すればいいのに」


紅の双璧  「無視をすれば何かしらの外圧を掛けるだろうさ」


ラン    「会長以外なら本件は全て無視し、惑星を離れていたわ」


リエ    「え!母船もう治ってるの?」


ラン    「当たり前じゃない!クローバーちゃんとキキョウちゃんが


      いるのよ?あの二人なら余裕です」


リエ    「私にも言ってくれれば手伝ったのに!!」


紅の双璧  「リエは余計なギミック付けて時間かけるだろうが!!」


ラン    「その通りよ!完璧主義にはこの惑星を離れてから


      修理してもらう」


紅の双璧  「今回はリエの無知を作戦に組み込んである。


      故に情報は与えていなのさ!」


リエ    「なんか複雑」


ラン    「ただ厄介なことになった。世論の反発と言っていたように


      SNSは荒れている。つまり


      ”チートパワーで建物ごと敵を吹き飛ばす戦術”は


      使えなくなった」


紅の双璧  「さしずめヒーローショーのように人気を得るため


      ”魔法少女ごっこ”をしなければならないオマケつきでな」


リエ    「そんなことして喜ぶのって・・・。そうか!


      でも変だよ?私たちを即排除すればいいのに


      WGsはなぜ生かし続けてるの?」


ラン    「ああ、それなら彼女たちも言っていたわ。


      人間の数が減れば環境問題対策を達成しやすいってね。」


紅の双璧  「つまり意図的に消耗戦に持ち込んで、人類を


      減らす手伝いをさせているのだ」








ラン    「今回の件をまとめるわね」


      1、WGsと政府は繋がっている


      2、敵は私たちの細かい事情は知らない


      3、世論の支持を得なければこの惑星は滅びる


      4、敵は私たちを利用して人間の数を減らす




ラン    「敵の総大将を早く倒さないと私たちが悪者にされる」


紅の双璧  「滑稽だな。俺たちが消えた瞬間、


      この星の住人は管理される側に回るのか」


リエ    「じゃあ、このことをマスコミに!!」


ラン    「無駄よ、政府と繋がってる以上、情報統制されるわ」


紅の双璧  「かといって短期決戦するには、本丸の場所が分からぬ」


リエ    「救いようがないわね」


ラン    「あら?今回は駄々こねないのね?」


リエ    「ここまでディストピアだとね。下手に環境変えたら


      暴動が起こりかねない。


      まさにマッチポンプ!全員グルよ!」


ラン    「仕事さえすれば衣食住が保証されてるもの。


      誰も革命を起こそうとしない」


紅の双璧  「ディソナンス博士のような倫理観無視の


      インパクトがなければこの惑星はずっとこの調子か」




私はランが好きです。私はランが好きです。わた




あまりにも歪な合成だったので、私が直接話した着信音。


はぁ、この音声ってことは敵が来たのね




ラン    「早速出動です。みんなくれぐれも魔法少女らしくね♪」


リエ    「ランは一度も変身してないでしょうが!!」




バトルパートに続く

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